トスカニーニのモーツァルトもいいかも 交響曲集より

トスカニーニ

こんにちは、
ともやんです。

現在、このブログで取り上げている指揮者の中で、もっともCDで聴く演奏と現実とのギャップがあるのが、トスカニーニではないかと思っています。

特にRCAで聴くNBC交響楽団との録音は、残響のないデッドな音質と相まって、楽譜に忠実と思われる正確なフレージングと速いテンポでの推進力は感じますが、そこの潤いや温もりなどはほとんど感じない演奏が多いです。

しかもどの演奏もトスカニーニの物とわかる乾いたギスギスしたものが多いです。

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トスカニーニ 誤解される実演とCDの響き

例えば、僕がもっとも信頼している評論家福島章恭氏の著書『交響曲CD 絶対の名盤』には、ベートーヴェンの交響曲全集でトスカニーニ盤を取り上げて、

『最初に身も蓋もない話から。
トスカニーニ芸術の真髄は、CDでは聴取不可能である。これが、私の出した結論だ。』
と書いています。

これは僕は同感で、これはCDですが、トスカニーニのファイナルコンサートを聴くと、その瑞々しい音に驚かされるのです。

つまり、もうトスカニーニ自身、もう演奏を続けることが出来ない、判断せざるを得ない時点でも、これだけの演奏と響きを提供していたのです。

福島氏も最初期のイギリス・プレス(ベートーヴェン第2&8番)およびフランス・プレス(第1&9番)のアナログ盤を聴いて痛切に実感したと書いています。

アナログ盤から聴こえるNBC交響楽団の匂うような色香、むせぶような官能性は、CDからは面影をしのばせる程度になっているそうです。

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トスカニーニ&NBC交響楽団 モーツァルト交響曲集

トスカニーニのスタイルから行くともベートーヴェンやブラームスに比べてモーツァルトがもっとも遠い存在の様に感じます。

しかし、きびきびとした熱気の中に、麗しさも感じさせるなかなかの名演を聴かせてくれます。トスカニーニのモーツァルトも悪くないものです。

【曲目】
モーツァルト
交響曲第29番(1944年9月3日)
交響曲第35番「ハフナー」(1946年11月3日)
交響曲第38番「プラハ」(1939年2月4日)
交響曲第39番(1948年3月6日)
交響曲第40番(1937年12月25日)
交響曲第41番「ジュピター」(1940年4月20日)
リハーサル風景、交響曲第35番「ハフナー」(1946年11月2日)

【演奏】
トスカニーニ指揮
NBC響

Mozart: Symphony No.29, No.35, No.38-No.41, Rehearsal of Symphony No.35

トスカニーニのモーツァルトをたっぷり収録した好企画。トスカニーニのモーツァルトと言うと一般的にはベートーヴェン、ブラームスに比して高い評価を得ているとは言えません。しかし、キビキビしたリズムと熱気を孕んだトスカニーニの芸風は見事にモーツァルトにマッチしております。珍しい第29番、第38番までも網羅。どの曲もすかっと爽やかな早いテンポで演奏されていますが、特に第29番は超快速。第40番は「トスカニーニ+NBC」のデビューコンサートとなったもので気合に凄いものがあります。「ハフナー」交響曲の貴重なリハーサル風景を収録しているのも有難い限りです。トスカニーニのリハーサル録音はあまり多くありません。トスカニーニは意外や歌手のような良い声です。怒声もなくイタリア語混じりの英語で丁寧に説明しますが、やはり手っ取り早く歌って見せて指導する点が実に微笑ましいものです。
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