クレンペラー ベートーヴェン交響曲第5番 不滅の名盤

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こんにちは、
ともやんです。

僕は、もう30年ほど前から、オットー・クレンペラーのLPやCDをコツコツ集めています。

多分、僕のライブラリーの中で一番多い指揮者だと思います。

しかし、なんでクレンペラーに惹かれてコレクションを続けているのか、その原点はどこにあるのかと考えてしまいました。

クレンペラーのLPを始めて買ったのが、今から47年前の1972年中学3年生の時。
シューマン交響曲全集のLP2枚組を買ったのです。

シューマンの交響曲は、ブラームスやブルックナーに比べると低く見られる傾向ですが、その霊感溢れるロマンティックな雰囲気は僕は大好きです。

そのうちシューマンの交響曲聴き比べ特集をやってみたいと思うくらいです。

それはさておき、クレンペラーとの出会いは、50年近く続いていますが、まだまだ聴き足りないです。

このブログでは、可能な限りクレンペラーの録音を聴いて、レビューして行きたいと思います。

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クレンペラー ベートーヴェン交響曲第5番 峻烈な名演

さて今日は、クレンペラーの数多いベートーヴェンの第5の中でも、特に外せない録音です。

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
交響曲第5番 ハ短調 「運命」 Op. 67
Symphony No. 5 in C Minor, Op. 67

1.(08:51) I. Allegro con brio
2.(11:09) II. Andante con moto
3.(06:14) III. Allegro
4.(13:18) IV. Allegro – Presto
total(39:32)

フィルハーモニア管弦楽団 – Philharmonia Orchestra
オットー・クレンペラー – Otto Klemperer (指揮)
Recorded:Oct.1959 Abbey Road Studios
Producer:Walter Legge
Balance Engineer:Douglas Larter

『クレンペラー / ベートーヴェン: 交響曲 & 序曲集 (限定盤)』

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媚のない無愛想な演奏で、俺の演奏が嫌なら出ていけとと言わんばかりの厳しい辛口の演奏。
ある登山家がそこに山があるからと厳しい登山に臨んだそうですが、僕はそこにクレンペラーの演奏があるから聴きます。その人を寄せ付けにないような演奏を聴いていると次第にそれが喜びとなってくるから不思議です。

クレンペラー 相次ぐ災難を克服した不屈の指揮者

オットー・クレンペラー(1885-1973)は、相次ぐ災難を克服した不屈の指揮者でした。

1958年10月、チューリッヒの自宅で、寝タバコが原因でシーツが燃え、近くにあった液体をかけたら、これが揮発性で、よりひどくなり、クレンペラーは、全身15%に及ぶ大やけどを負って重体に陥ってしまいました。

結局予定されていたバイロイトやオランダ音楽祭などキャンセル。

その後、皮膚移植手術を何度か繰り返し、1959年7月になんとか回復し、9月にはルツェルン音楽祭でフィルハーモニア管を振ってピアニストのハスキルと共演し復帰しました。

しかしその後も順調ではありません。

次は急性両性心膜炎と診断され、メトロポリタン歌劇場の出演をキャンセルしなければなりませんでした。

でも神はクレンペラーを見捨てませんでした。

稀代のプロデューサー・ウォルター・レッグよりフィルハーモニア管の終身首席指揮者就任の申し出があったのです。

クレンペラーの不屈の精神に火が付きました。

不死鳥の如く立ち上がったクレンペラーは、晩年の冷徹な中にも情熱を凝縮した圧巻の名演を残して行くのでした。

評論家宇野功芳氏は、このクレンペラーの芸術を情熱の氷づけと評しましたが、まさに言い得て妙と言うものです。

最後に

EMIのクレンペラー&フィルハーモニア管とのステレオ録音によるベートーヴェンの交響曲全集の録音は、1957年に始まりました。

しかし、クレンペラーの大やけどで一時中断し、60年に完成しました。

この全集を聴くと分かりますが、57年に録音した第1、第2、第4、第6″田園”、第8、第9と59年以降の第3″英雄”、第5、第7では、明らかに違っています。

59年以降は、迷いがなくなったというか、芸術が熟してきたというかそんな感じを持ちます。

その意味では、この第5番は、記念すべき録音であり、しかも数多い第5番の録音の中も、仰ぎ見る歴史的名演です。

聴かずに死ねない名盤です。

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