こんにちは、
ともやんです。
クレンペラーがマーラーに初めて知り合ったのは1905年ベルリンでのことでした。
オスカー・フリートが、マーラーの交響曲第2番を指揮した時で、この時クレンペラーは、舞台裏のアンサンブルの指揮をすることができたのでした。
この演奏を聴いていたマーラーは、クレンペラーの指揮に満足したようでした。
当時20歳のクレンペラーは、ウィーンで仕事探しをしていましたが、なかなか思うように行かず困っているとマーラーは、プラハの歌劇場への推薦状を書いてくれたのでした。
これにより、クレンペラーは、プラハで3年間職に就くことが出来ました。
その後、今度はやはりマーラーの紹介でハンブルクでも仕事ができたのです。
クレンペラーによるマーラーの人物像
『クレンペラー 指揮者の本懐』シュテファン・シュトンポア著の中で、クレンペラーは、マーラの人物像について以下のように語っています。
マーラーには、プラハとハンブルクの職を推薦してくれた。
ただ、1910年、ミュンヘンで交響曲第8番の練習で会ったのが最後だったそうです。
クレンペラーが、マーラーの弟子的な書き方をされている文章に出会うこともあるけど、そこまでの強い関係ではなさそうです。
しかし、マーラーがクレンペラーの才能を認め、世話を焼いたことは確かで、クレンペラーもそれなりに恩義を感じていたようです。
では、クレンペラーが積極的にマーラーの作品を紹介したか?というと多少疑問を感じます。
マーラーの交響曲は、未完も含め11作ありますが、録音で残されているものをみるとかなり偏りがあります。
特に偏愛していたのは、第2番”復活”、第4番そして第9番です。
この3曲は正規のスタジオ録音を含め複数の録音が残されています。
一方、第1番”巨人”、第3番、第5番、第6番そして未完の第10番の録音は、僕の知る限り残されていないようです。
クレンペラー マーラー交響曲第9番 録音集
クレンペラー マーラー交響曲選集 SACD
マーラー: 交響曲選集(第2番「復活」、第4番、第7番、第9番、大地の歌、歌曲集)<タワーレコード限定>
クレンペラーが旧EMIレーベルにステレオで残した歌曲を含むマーラー録音全6作品は、ワルターと並び全てのマーラー録音のなかでも特別な位置にある至高の演奏です。ワルターの情感的表現とは異なり、極めて客観的な交響作品として扱ったクレンペラーのマーラーは、高音質でより真価を発揮します。
最大の遺産のひとつと言える名盤が蘇ります。現況での最高音質を目指し、今回、あらためて英国にあるオリジナル・アナログ・マスターテープから96kHz/24bit(歌曲のみ192kHz/24bit)でデジタル化したマスターを用い、SACD層、CD層別々にマスタリングを新規で行いました。新規解説付。永久保存盤です。1,500セット限定のシリアル・ナンバー付。
クレンペラー マーラー交響曲選集 CD
クレンペラーが録音したマーラーの音源を6枚にまとめたスペシャル・ボックス。
とってもお得なセットです。
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クレンペラー マーラー交響曲第9番 1967 ニュー・フィル
旧EMIクラシックス音源の決定盤、”クラシック・マスターズ”第8回。マーラーの交響曲第9番の本質が”去りゆくものの美学”だとすれば、オットー・クレンペラーはその事実を余すところなく、本作での演奏で表現してくれている。逃れようもない事実をそのままの形で受け止めようとする潔さ。きりりと筋の通った名演。共演はニュー・フィルハーモニア管弦楽団。
クレンペラー マーラー交響曲第9番 1970 エルサレム響
マーラー 交響曲第9番 オットー・クレンペラー イェルサレム交響楽団
1967年2月、最晩年のクレンペラーは、長年のカトリック信仰を捨ててユダヤ教に回帰します。同時にマーラーの最高傑作にして白鳥の歌である交響曲第9番をニュー・フィルハーモニア管とスタジオ録音。以降クレンペラーは異常なまでにこの「第九」に執着し演奏を各地で繰り返します。
エルサレムには、クレンペラーの妹マリアンネが住んでいましたが重い病に侵されており、1966年にそれを見舞う為にイェルサレム訪問。1967年、1970年、1971年にも、同地を訪れエルサレム交響楽団を指揮して感動的な演奏を展開しました。イスラエル・フィルとは衝突があったためにエルサレム交響楽団との共演となりました。奇跡的にそれらの録音が優秀なステレオ録音で遺されておりました。僥倖と言う他ありません。
クレンペラー マーラー交響曲第9番 1968 ウィーン・フィル
クレンペラー&ウィーン・フィル~1968年ウィーン芸術週間ライヴ
ウィーン・フィルと組んだ83歳老巨匠クレンペラー最高の遺産!
音も極上!60年代ウィーン・フィルの”黄金の音”が聞こえる!
テスタメントのロングセラー8CDBOX、特別価格の国内盤で登場。クレンペラーが最晩年の1968年にウィーン芸術週間でウィーン・フィルを指揮したときの記録。5日間の公演ほぼ全曲を集成したBOX。しかもステレオ・ライヴ!(1曲=モーツァルトの「フリーメーソンの葬送音楽」のみ、マスターテープ喪失のため未収録)。ボーナスCDとして初出音源、同じウィーン・フィルを指揮した58年ライヴの「ドイツ・レクイエム」を付けています。
「クレンペラーがマーラーの最高傑作と認めていた・・これはクレンペラー最高の遺産といってよい」(レコ芸・小石忠男氏)マーラーの第9番。
クレンペラー マーラー交響曲第9番 1968 エジンバラ
https://youtu.be/H_St_PiegzE
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ニューフィルハーモニア管弦楽団
指揮: オットー・クレンペラー
1968年、8月30日、エジンバラ、アッシャー・ホールでのライヴ録音
※クレンペラーが手兵のニューフィルハーモニア管弦楽団を率いてエジンバラ音楽祭で行った貴重なライヴ。同年の6月にウィーンフィルと有名な共演をしてから約2か月後で、ウィーンフィル盤と比べるとかなりテンポは遅く、67年に行われたステレオセッションと解釈はほぼ同じ。それでもライヴという空気感が独特の緊張感を高めています。正規販売はまだされていないようですね。
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