クレンペラー ブラームス交響曲第1番 若き日の鬼気迫る名演

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こんにちは。

ともやんです。

 

オットー・クレンペラー(1885-1973)は、

ドイツが生んだ20世紀の大指揮者です。

 

50年代から亡くなるまで、

フィルハーモニアとのセッションでの膨大な録音があり、
その偉大な芸術を知ることができます。

今回は、もっとも古い、

つまりクレンペラーがまだ40代前半の頃の

SP時代の録音をご紹介します。

 

今から90年前の録音ながら、

十分鑑賞のできるクオリティで残されているのが嬉しい限りです。

 

若い頃は、せかせかして素っ気ない演奏をしていた

という評も読んだことがありますが、

この演奏を聴く限り、堂々とした重厚な演奏を展開しています。

 

ブラームスの名曲を堅固な造形の中に、

ロマンと気迫溢れる演奏がしっかりと録音されています。

 

やはりこの頃から凄い人だったのです。

 

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クレンペラーの名盤 ブラームス1番 1928年の鬼気迫る

ヨハネス・ブラームス – Johannes Brahms (1833-1897)
交響曲第1番 ハ短調 Op. 68
Symphony No. 1 in C Minor, Op. 68

1.(13:00)I. Un poco sostenuto – Allegro
2.(09:50)II. Andante sostenuto
3.(04:20)III. Un poco allegretto e grazioso
4.(14:50)IV. Adagio – Allegro non troppo ma con brio
TOTAL(42:00)

ベルリン国立歌劇場管弦楽団 – Berlin State Opera Orchestra
オットー・クレンペラー – Otto Klemperer (指揮)
録音: 15, 20 December 1927, 3 February, 26-27 June 1928, Berlin

“グレート・コンダクター・シリーズ/クレンペラー” ブラームス交響曲第1番

 

「若きクレンペラーの鬼気迫るブラームス」として知られるSP時代の名演です。

1927年から28年をまたぎ、少しずつ録音したものとは言え、

全編を通して感じられる完璧な集中力には脱帽せざるをえないでしょう。

まるで1回限りのライブを聴いているような筋の通ったブラームスです。

とりわけ、悠々たるテンポで奏される終楽章の何と感動的なこと。

一度は聞いておきたい人類の至宝です。

[コメント提供;ナクソス・ジャパン]

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クレンペラーの名盤 90年前のドイツ 迫る不穏な足音

いまからなんと90年近く前の録音ながら

充分鑑賞に堪えるだけの音質で有難いです。

 

ワイマール共和国時代(1919~1933)のベルリンには、

国立歌劇場と市立歌劇場の二大歌劇場がありましたが、

プロイセン文化省が新作の上演や著名作品の新演出を売り物にした

第二国立歌劇場が新設されることになりました。

※ワイマール共和国時代のお札

 

このために選ばれたのがクロール劇場なので

一般にクロール・オペラと呼ばれています。

 

その音楽監督に就任したのが当時40才を

過ぎたばかりのクレンペラーだったのです。

 

クロール・オペラは目的である新しいオペラの上演で名声を博するようになり、

クレンペラーの自由度の大きい仕事に遣り甲斐を感じていたと回想しています。

 

しかしそんな生活の長続きせず、

4~5シーズンでクロール・オペラは閉鎖されたしました。

 

表向きはベルリン市に3つの歌劇場の維持は不可能というものですが、
政治的な圧力が真相らしいです。

 

そして1933年にヒットラー率いるナチスが政権を取ると、

ユダヤ系のクレンペラーは、スイスに亡命しアメリカに渡ってしまいました。

 

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クレンペラーの名盤 90年前のドイツに響いた魂の演奏

 

さて、1928年2月録音のブラームスの1番は、

意外と音質が良いのには驚かされます。

序奏からゆったりしたテンポで後年のスタイルを彷彿とさせますが、

主部に入ってからは、素っ気ない演奏で進めていきます。

 

しかし、第2楽章は、ロマンティックの雰囲気も出して

なかなか一筋縄でいかない、演奏を展開していますね。

 

なお、ブラームスの大学祝典序曲も緩急自在の興味深い名演です。

大指揮者クレンペラーの貴重な記録として価値があると思います。

最後に

オットー・クレンペラーは1885年にドイツで生まれましたが、
まだブラームスも健在だった時代です。

そして、今回ご紹介する演奏もブラームスが亡くなってからまだ30年程度の時代です。

 

だから演奏しているクレンペラーやオーケストラ、

そして聴いている聴衆にとっては現代音楽と言う感覚だと思います。

 

また、オーケストラのメンバーの中や聴衆に中には、

ブラームスが健在時に既に演奏したり、聴いていた人もいたと思います。

 

なんか、そんなブラームスと接点があった人が関わっていたかもしれない演奏を

ブラームスが亡くなって120年経つ現代に聴くことができることにとてもなロマンを感じます。

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