クレンペラー フィラデルフィア管 ベートーヴェン田園&第7番

クレンペラー

こんにちは、
ともやんです。

オットー・クレンペラー(1885-1973)は、1962年10月から11月に掛けてフィラデルフィア管弦楽団に客演しています。

本日、ご案内するCDには、その時のライブ録音が収録されています。
ステレオ録音で残されているのが嬉しい限りです。

先日は、モーツァルトの”ジュピター”とバッハのブランデンブルク協奏曲の演奏をご案内しましたが、今日は、ベートーヴェンの交響曲第6番”田園”と第7番を聴きました。

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クレンペラーのベートーヴェン

1962年と言えば、フィラデルフィア管弦楽団の音楽監督は、ユージン・オーマンディでした。フィラデルフィア・サウンドまたはオーマンディ・サウンドと呼ばれるほど、豊麗で溢れるような美しい響きを持ったオケでした。

しかし、客演と言えども、イメージ的にオーマンディとは真逆のようなシリアスなクレンペラーの指揮には、オケのメンバーは驚いたのではと思います。

でもさすがフィラデルフィア管は、クレンペラーの棒の下、逞しい骨格を持った厳しいベートーヴェンで、しかも遅めのインテンポで、ガッ、ガッ、ガッと進める逞しい推進力は、戦慄は走るような衝撃が走ります。

なにか、坂道を重い荷物を積んだ貨車を頂上に向かって引っ張っていくような蒸気機関車のようなイメージを連想させます。

特に、第7番が超名演。

こんなにゴツゴツしたベートーヴェンが、今では聴くことが出来ないでしょう。
しかもこれがあのオーマンディのものと豊潤な「フィラデルフィア・サウンド」で名を馳せたフィラデルフィア管かと思うほど、クレンペラーのシリアスなサウンドになっています。

第二楽章が、ひっそりと始まるのですが、展開部では金管の咆哮も聴かれ、各奏者が必死の演奏をしているのが感じられます。

そして、遅めのインテンポでズシィ、ズシィと進む終楽章は、クレンペラーしか出来なかった演奏だと思います。

終了後の観客の拍手や歓声も収録されています。

第6番”田園”もこの曲が持ち、柔らかなイメージとは真逆のスローテンポで始まりますが、終楽章は広々として広大な原野の晴れ渡ったイメージを感じさせ、気持ちを高揚させます。

ただ、曲が終わった後の拍手というか騒音のようなものは、取ってつけたようで少々興ざめでした。

なお、このブログの最後に紹介している『Otto Klemperer The Collection』には、同じフィラデルフィア管とのライブで、シューマン交響曲第4番、ブラームス交響曲第3番も収録されている特にシューマンが名演です。

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クレンペラー&フィラデルフィア管 ベートーヴェン”田園”&第7番

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
交響曲第6番 ヘ長調 「田園」 Op. 68
Symphony No. 6 in F Major, Op. 68, “Pastoral”

1.(13:55) I. Awakening of Cheerful Feelings Upon Arrival in the Country: Allegro ma non troppo
2.(13:44) II. Scene by the Brook: Andante molto mosso
3.(06:57) III. Merry Gathering of Country Folk: Allegro
4.(03:45) IV. Thunderstorm: Allegro
5.(09:30) V. Shepherd’s Song: Happy and Thankful Feelings after the Storm: Allegretto
total(47:51)

フィラデルフィア管弦楽団 – Philadelphia Orchestra
オットー・クレンペラー – Otto Klemperer (指揮)
録音: 19-20 October 1962

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ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
交響曲第7番 イ長調 Op. 92
Symphony No. 7 in A Major, Op. 92

1.(13:16) I. Poco sostenuto – Vivace
2.(09:37) II. Allegretto
3.(08:15) III. Presto, assai meno presto
4.(08:13) IV. Allegro con brio
total(40:21)

フィラデルフィア管弦楽団 – Philadelphia Orchestra
オットー・クレンペラー – Otto Klemperer (指揮)
録音: 20 November 1962

クレンペラー&フィラデルフィア管 モーツァルト交響曲第41番"ジュピター"他

収録曲
ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」(1962年10月19日ライヴ)
バッハ:ブランデンブルク協奏曲第1番
モーツァルト:交響曲第41番「ジュピター」
ベートーヴェン:交響曲第7番
以上、1962年11月3日ライヴ

演奏:クレンペラー指揮フィラデルフィア管

クレンペラー+フィラデルフィアの第2弾。もちろん、クレンペラーはここでも両翼配置にこだわっています。「田園」も実演では「英雄」と並び巨匠が偏愛した名作です。その二作を並べた何とも贅沢な一夜でした。バッハは遅いテンポですが特有のシニカルな味わいがあり、木管の扱いの上手いクレンペラーらしい名演です。「ジュピター」も愛奏曲でヘビーな演奏。グリグリと聴衆の喉元に突き付けてくるような名演。ベートーヴェンの第7番もこれぞベートーヴェンと呼びたい重厚そのものの快演。強烈なインテンポがむしろ気持ちいいくらいです。
ミューズ貿易

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ブログ管理人のともやんです

クレンペラーファンとして、このCD72枚組と大物ボックスですが、これは一生もので楽しめます。クラシックCDの常としていつ廃盤になるかわかりませんので、入手可能な時期にぜひ、と思います。(2020年5月6日現在)

【CD】 クレンペラー・コレクション

クレンペラー・ボックス(72CD)

オットー・クレンペラーの非商業録音を集めた大規模なセットが、ヒストリカル系レーベル「VENIAS(ヴェニアス)」から登場。1934年のニューヨーク・フィルとのブルックナー第9番から1963年のマーラー『復活』に至るまで、ライヴ録音と放送録音から成るセレクションで、同一作品の別録音も大量に収録。
クレンペラーといえば、沈着冷静でスケールの大きなEMIスタジオ録音の印象が強いですが、ライヴ録音と放送録音ではまた様子が違ったりもしますし、これだけ分量があると、時期やオーケストラによる演奏の違いなど比較鑑賞も楽しめるので資料としても役立ちます。
ちなみにクレンペラーは、「わたしはスタジオでレコーディングするよりも、むしろ公演を録音するほうが好きです。」とも語っていました。

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