こんにちは、
ともやんです。
シェルヘンという人がよくわかりません。
いやシェルヘンの音楽がよくわからないと言ったほうが正しいと思います。
ヘルマン・シェルヘン(1891-1966)。ドイツのベルリン生まれ。
最初はヴィオラ奏者として活躍。その後指揮者に転向して、なんと1912年にがシェーンベルクの『月に憑かれたピエロ』を初演する快挙を演じています。
当時まだ21歳の若造なのにです。
第二次世界大戦後は、ウェストミンスター・レーベルに有名曲を大量録音しています。
マニアックな方というか凝り性というか自宅に録音スタジオを持ていたほど、録音にはうるさかったようです。
その後、各地で現代音楽の普及に努めました。
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ヘルマン・シェルヘン 名盤
最初に書きましたが、ヘルマン・シェルヘンは、多分、真面目な紳士な音楽家だったと思います。
最初にシェルヘンのCDを聴いたのは、ウィーン国立歌劇場管とのベートーヴェンの交響曲だったと思います。
なんか、トスカニーニを彷彿とさせる速いテンポの即物的な演奏で、特に第8番のそのイメージが強かったです。
そして、次に聴いたのが、もっとも過激なベートーヴェン演奏と言われた、ルガノ放送響との交響曲全集のライブでした。
これにはぶっ飛びました。
まさにフルトヴェングラーの向こうを張ったような演奏だったのです。
では、早速、シェルヘンの売れているCDベスト5を見てみましょう。
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ベートーヴェン: 交響曲全集+「運命」リハーサル |
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シェルヘンの名を一気に高めたスイス、ルガノにおけるベートーヴェン・ツィクルス。
亡くなる前年の演奏とはとても思えない、気力体力充実の超名演。シェルヘンはベルリンフィルのヴィオラ奏者出身故に、良く聴くと弦楽器への厳しい指示が分かります。波を打つような締め付けと緩めの多用は特に顕著です。
第1番、第2番、第8番など、小規模な曲にも一切の手抜きなしのガチンコ勝負で圧倒されます。
怒鳴り声やブラヴォも凄い!原則、猛スピードで駆け抜けるスタイル。それも流麗さを追求するよりもリズムは常に喧嘩腰で、どこをとっても格闘技的な名演。
あの有名な「運命」動機の聞かせ方は異常の一言。オーケストラは技術的に問題がありますが、木管は常にチャーミング。鬼才の棒に必死で喰らいつく情熱的な演奏で聴くものを興奮させます。
さらに、嬉しいことに物凄く堪能なイタリア語でオーケストラを捲し立て、細かく指示をする「運命」のリハーサルがとても勉強になります。
タワーレコードのレビューより |
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ベートーヴェン: 交響曲全集/序曲集 |
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1951年から54年の間、ウェストミンスター・レーベルに録音されたこのモノラルの交響曲全集は、ベートーヴェン生誕250周年の記念年を飾るのにぴったりです。
ヘルマン・シェルヘンの魅惑的な、現代的と言ってもいいベートーヴェンへのアプローチにしても、まさしく歴史的再発売となったこの音質にしても、とても1950年代のものとは思えません。
シェルヘンのウェストミンスターのプロデューサー、クルト・リストはこう指摘しました。
「シェルヘンが関われば決して退屈なものにはならず、誰も無関心のままではいられません」。
シェルヘンの演奏はわくわくさせるものであり、「音楽は理解されるべきものではない。それは聴かれるべきものだ」という彼の個人的な信念を証明するものです。
タワーレコードのレビューより |
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ヘルマン・シェルヘン 『マーラー:交響曲集』 |
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第1番にルガノのベートーヴェンのライブ録音を挙げましたが、シェルヘンはライブでは、独断と偏見に満ちたカットなどを行っていました。
しかし、いざスタジオ録音となると、「後世に遺すべき規範的なもの」というポリシーのもと、ライブにはない客観的な視線で演奏しています。
そういう意味では、ウエストミンスターで唯一のステレオ録音である、マーラーの”復活”は聴きごたえ充分です。これだけ端正で洗練され伸び伸びとした演奏は、ルガノのライブを聴くとまさに別人のような音楽を展開しています。
その二面性もシェルヘンの魅力です。 |
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リスト: ピアノ協奏曲第1番、第2番、バルトーク: ピアノ協奏曲第2番、第3番、ラフマニノフ: ピアノ協奏曲第2番 |
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Westminster録音シリーズ、第4弾! ファルナディとシェルヘンの共演!
名盤の待望の復活です。
エディト・ファルナディ(1921-1973)は、ブダペスト生まれのハンガリーのピアニスト。彼女は神童として知られ、十代ではもう偉大なピアニストに数えられるほどでした。
しかし第二次世界大戦のため、本格的に国外で知られるようになったのは戦後のこと。1950年代前半にWestminster社にいつかの録音をし、ファルナディの鮮やかな音楽は世界的に話題になりました。
これらの録音はステレオ時代になって埋もれてしまい、CDにもならなかったので、今回の復活は待望のもの。Westminster社の音源を引き継いだDG=ユニヴァーサル社からのライセンスを得ての発売です。
タワーレコードのレビューより |
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Weber: Overtures; Liszt: Mazeppa, Les Preludes |
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ただでは済まない、シェルヘンのウェーバー序曲集。
鬼才シェルヘンの指揮するウェーバーの序曲集。元々なぜか有名な「魔弾の射手」序曲がありません。
なにせシェルヘンですし、オーケストラがパリ・オペラ座のものなので、かなり風変わりなウェーバーですが、そこが逆に魅力になっています。リストも名演。
キングインターナショナル |
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なお、上記でご案内した名演が、ある程度まとまった収録されているセットがおすすめです。
↓ ↓ ↓
『ヘルマン・シェルヘンの芸術』CD27枚組
オーケストラは、イギリス・バロック管弦楽団、ウィーン国立歌劇場管弦楽団、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団。
J・S・バッハの管弦楽組曲、音楽の捧げもの、ロ短調ミサ、ハイドンの交響曲、モーツァルトのレクイエム。
ベートーヴェン交響曲全集、珍しいオラトリオ「オリーヴ山上のキリスト」。
ウクライナの現代作曲家グリエールの交響曲第3番、ブラームス交響曲第1番。
マーラーの交響曲第1番、第2番”復活”、第5番、第7番”夜の歌”。
その他、チャイコフスキー、オネゲル、ストラヴィンスキー、ハチャトゥリアン、ムソルグスキー、プロコフィエフ、リストなどまさにシェルヘンの名演を網羅したナイスなセットです。
ベートーヴェン 交響曲全集 巨匠たちの遺産
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トスカニーニ、ワルター、シューリヒト、クレンペラー、フルトヴェングラー、シェルヘンによるベートヴェン交響曲全集は、まさに世界遺産です。
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