シェルヘン ベートーヴェン 英雄 1958

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こんにちは、
ともやんです。

故宇野功芳氏は、歯に衣着せぬ論法で人気の音楽評論家でした。
僕も中学生の時から現在までその評論を参考にしています。

若かりし頃は、宇野さんのすすめるLP、CD中心に集めていたので、どうしても冷静にみれば偏っていたと思うし、一番の反省点は宇野さんが評価しなかったり、取り上げない音楽家とはどうしても疎遠になってしまったということです。

その中の一人がヘルマン・シェルヘンです。

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シェルヘン&ルガノ放送響のベートーヴェン

1970年からクラシック音楽に興味を持ち、音楽雑誌、FM放送中心に時には小遣いをはたいてLPレコードを買うようになりました。

その時に道先案内人的な役割をしてくれたのが宇野さんです。
宇野さんは父親より少し年上だったので当時は40歳前後だったでしょうか。個性的な評論で人気を集めていました。

それからも宇野さんの本やコメントを参考にして新刊が出ればすぐ買ったりしていました。そんなある日、多分今から30年以上前でしょうか、いきなりシェルヘンのベートーヴェンは凄い!という宇野さんのコメント見たのです。

シェルヘン?誰っ?って感じですよ。
また当時若手の評論家たちもこぞってシェルヘン指揮ルガノ放送響のベートーヴェン交響曲全集が凄い!と言い出したのです。

宇野さんも他の記述で正直に書いています。
もしルガノ放送響のベートーヴェンの録音が世に出なければ二流の指揮者としての認識で終わっていた、という内容をです。

それは僕自身にも言えることで、ルガノ放送響のベートーヴェンを聴かなければ、そこから派生してシェルヘンの他の録音は聴かなかっただろうな?とも思うのです。

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シェルヘン ウィーン国立歌劇場管 ベートーヴェン 英雄

ルガノ放送響のベートーヴェンの中でも英雄は特に過激な演奏で、シェルヘンの叱咤激励する声も収録されています。

なんと言ってもそのスピードとドライブ感溢れる演奏です。
この演奏が1965年。亡くなる前年の録音です。

その前の録音となると1951年のモノラルと58年のステレオ録音があります。
共にオーケストラはウィーン国立歌劇場管弦楽団です。
注目は58年のステレオ盤です。

僕が持っている”英雄”の全音のポケットスコアには、第1楽章のテンポが、
Allergo con brio(付点2分音符=60)と書いてあります。

付点2分音符は4分音符が3つですから、スマホアプリのメトロノームで4分音符=180に設定してそのテンポをチェックしてみます。

速い!

メトロノームには、Prestoと表示されていました。
シェルヘンは、ベートーヴェンのメトロノーム指示に従うことに試みた人で、この58年の録音をメトロノームでチェックしてみると、さすがに4分音符=180まで行っていませんが、多分160前後かと思います。

シェルヘンの風貌からは、なんか科学者を連想させます。
この人は、生涯を掛けて実験を繰り返したのかもしれませんね。

ぜひ、聴いて欲しい全集で、しかも英雄は2種類とも収録されていうのは嬉しいですね。

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シェルヘン ベートーヴェン 交響曲第3番「英雄」

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
交響曲第3番 変ホ長調 「英雄」 Op. 55
Symphony No. 3 in E-Flat Major, Op. 55, “Eroica”

1.(14:35) I. Allegro con brio
2.(13:25) II. Marcia funebre: Adagio assai
3.(05:30) III. Scherzo: Allegro vivace
4.(10:22) IV. Finale: Allegro molto
total(43:52)

ウィーン国立歌劇場管弦楽団 – Vienna State Opera Orchestra
ヘルマン・シェルヘン – Hermann Scherchen (指揮)
録音: 18 September 1958

ベートーヴェン: 交響曲全集/序曲集 ヘルマン・シェルヘン 、 ウィーン国立歌劇場管弦楽団

1951年から54年の間、ウェストミンスター・レーベルに録音されたこのモノラルの交響曲全集は、ベートーヴェン生誕250周年の記念年を飾るのにぴったりです。

ヘルマン・シェルヘンの魅惑的な、現代的と言ってもいいベートーヴェンへのアプローチにしても、まさしく歴史的再発売となったこの音質にしても、とても1950年代のものとは思えません。

シェルヘンのウェストミンスターのプロデューサー、クルト・リストはこう指摘しました。「シェルヘンが関われば決して退屈なものにはならず、誰も無関心のままではいられません」。

シェルヘンの演奏はわくわくさせるものであり、「音楽は理解されるべきものではない。それは聴かれるべきものだ」という彼の個人的な信念を証明するものです。

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