こんにちは。
ともやんです。
トスカニーニの好きな演奏というとまず真っ先に出てくるのが、この53年のベートーヴェン交響曲全集から第3番”英雄”です。
最初の2つの和音を聴いた瞬間。志が違う、と感じていしまいます。
当時既に86才のトスカニーニのどこにこれだけの荒ぶる魂が残っていたのかと思うほど、鮮烈な演奏です。
しかも今日ご紹介するのは、盤鬼の平林直哉氏のオープンリールからの復刻。
RCAの通常盤でも魂を揺さぶられるのですから、どんな感動するかわかりません。
トスカニーニの真髄はCDでは伝えられない
『交響曲CD 絶対の名盤』福島章恭著で著者は、トスカニーニ芸術の真髄は、CDでは聴取不可能だと、結論付けています。
つまり、CDで聴くトスカニーニの演奏は、デッドな録音などから艶や潤いがそぎ落とされていて、面影を偲ばせるにとどまっているというのです。
これは、福島氏が実際に、イギリスやフランスのオリジナルLP盤で聴いて感じたそうです。
それらオリジナルLP盤で聴くトスカニーニの演奏は、NBC交響楽団の匂いうような色香、噎ぶような官能性を伝えてくれるからだそうです。
だから、CDだけで聴いているとトスカニーニの演奏は、怒っているように聞こえるとか、演奏は厳しいだけ、NBC交響楽団は機能美だけと感じますが、英、仏のオリジナルLP盤で聴くと、そんなイメージを一蹴くれます。
だから、一般愛好家には海外のオリジナル盤を入手するのは困難なので、平林氏復刻のCDは有難いです。
トスカニーニの名演 ベートーヴェン”英雄”&シューベルト”未完成”
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
交響曲第3番 変ホ長調 「英雄」 Op. 55
Symphony No. 3 in E-Flat Major, Op. 55, “Eroica”
1.(14:06) I. Allegro con brio
2.(15:19) II. Marcia funebre: Adagio assai
3.(05:22) III. Scherzo: Allegro vivace
4.(11:12) IV. Finale: Allegro molto
total(46:17)
NBC交響楽団 – NBC Symphony Orchestra
アルトゥーロ・トスカニーニ – Arturo Toscanini (指揮)
録音: 6 December 1953, Carnegie Hall, New York, United States
ベートーヴェン: 交響曲第3番「英雄」&シューベルト: 交響曲第8番「未完成」 アルトゥーロ・トスカニーニ 、 NBC交響楽団
トスカニーニ&NBC響、
灼熱のベートーヴェン「英雄」とシューベルト「未完成」、
2トラック、38センチ、オープンリール・テープ復刻。
制作者より
トスカニーニの録音の中でも最も強烈と言われる1953年のベートーヴェン「英雄」、そして意外にもしなやかな演奏であるシューベルトの「未完成」、これら2曲を2トラック、38センチのオープンリール・テープに刻まれた情報を忠実に再現しました。結果、細部まで克明に聴き取れるようになり、演奏全体の色彩感がより豊かに感じられます。
また、解説書にはトスカニーニの棒でベートーヴェンの「合唱幻想曲」と第9を歌った日本人の合唱団員の手記を掲載しています。その女声歌手はトスカニーニのもとで演奏出来たことにひたすら感激して筆を走らせていますが、リハーサルや本番の空気がとてもいきいきと伝わって来ます。トスカニーニと共演した経験を持つ日本人の手記は他に類例がなく、きわめて貴重です。(平林 直哉)
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