フルトヴェングラー ベートーヴェン 交響曲第7番&第8番 1954

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こんにちは、
ともやんです。

1954年8月30日のザルツブルク音楽祭でのフルトヴェングラーのライブを聴いた。
プログラムは、ベートーヴェンの交響曲第8番と第7番。
オーケストラは、ウィーン・フィルハーモニー管。

まず聴いてその音質の良さにホッとした。
フルトヴェングラーは、ライブ録音が多いので、音質が一定でなかったり、歪みがあったりするのものが多いが、この録音はモノラルではあるが、音質は一定で歪みもない。

だからフルトヴェングラー最晩年の演奏をしみじみと味わうことができる。

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フルトヴェングラー 最後の音楽祭

このザルツブルク音楽祭での録音が1954年8月30日だから、フルトヴェングラーのこの演奏の3ヵ月後には亡くなっている。

1954年のフルトヴェングラーは、まるで死に急いでいたかのようにハードなスケジュールをこなしていた。

フルトヴェングラーは年明けから3月初旬まで休暇を取り、この間に自身の交響曲第3番を完成させようとしていた。

3月12日から指揮活動を再開した。
まずロンドンでフィルハーモニア管に客演。その後、空路で南米ベネズエラに向いカラカスのオーケストラに客演。敢行をする間もなくヨーロッパにとんぼ返りしチューリッヒのコンサートに客演。その後ベルリンやウィーンを始めベルリンフィルとのツアーでヨーロッパ各地をまわり、6月にジュネーブ、ローザンヌでスイス・ロマンド管に客演するまで、約3ヵ月間休む間もなく仕事を続けていていた。

ようやく一息付けたと思ったら、今度は7月後半から、ザルツブルク、バイロイト、ルツェルンの各音楽祭への出演が待っていた。

結局、フルトヴェングラー最後のコンサートとなったのは、9月19日と20日にベルリン・フィルを振って自作の交響曲第2番とベートーヴェンの交響曲第1番だった。

このコンサートが終わってからウィーンに行き、EMIとの契約で、ウィーンフィルを振ってワーグナーのワルキューレを録音。これが最後の録音となった。

その後、一旦ベルリンに立ち寄り、ベルリン・フィルのメンバーを集めて補聴器のテストをしている。しかし、良い結果が得られなかったようで、
「あいがとう。皆さん、もう充分です。さようなら」
これがベルリン・フィルの団員が聞いたフルトヴェングラーお最後の言葉だった。

フルトヴェングラーはスイスの自宅に戻ったが、風邪をひき、医者に肺炎と診断された。
医者はすぐ治ると見ていたが、本人はネガティブだった。
11月に入ると症状は悪化し11月29日に死去。

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フルトヴェングラー ベートーヴェン 交響曲第7番&第8番 1954

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
交響曲第8番 ヘ長調 Op. 93
Symphony No. 8 in F Major, Op. 93

1.(08:30) I. Allegro vivace e con brio
2.(04:37) II. Allegretto scherzando
3.(05:48) III. Tempo di menuetto
4.(07:54) IV. Allegro vivace
total(26:49)

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交響曲第7番 イ長調 Op. 92
Symphony No. 7 in A Major, Op. 92

5.(13:35) I. Poco sostenuto – Vivace
6.(09:33) II. Allegretto
7.(08:21) III. Presto, assai meno presto
8.(07:36) IV. Allegro con brio
total(39:05)

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 – Vienna Philharmonic Orchestra
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー – Wilhelm Furtwangler (指揮)
録音: 30 August 1954, Live recording, Salzburger Festspiele, Austria

ベートーヴェン 交響曲第7番&第8番 (1954)<限定盤> ヴィルヘルム・フルトヴェングラー ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

ベートーヴェンの「第7」「第8」をふった1954年ザルツブルク音楽祭での記録。フルトヴェングラーがウィーン・フィルを指揮した最後の演奏会記録であるこのディスクの意義は大きいといわざるを得ません。

演奏は最晩年のフルトヴェングラーの特長が出たもので、遅いテンポと重いリズム。かつての劇的なテンポは控えられ、美しい造形を生み出しております。力強く、情熱的ではあっても、緊迫した凄みはなく、豊かな広がりと気品を有しています。巨匠が到達した諦観の境地、澄み切った感情の美しさがここに聴けます。

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