こんにちは、
ともやんです。
クレンペラーは、マーラーに職の世話になるなど、交流がありました。
初めて会ったのが、1905年、マーラー45歳、クレンペラーはまだ20歳の時だったようです。
記録によるとクレンペラーは、オスカー・フリート指揮するマーラー交響曲第2番『復活』の舞台裏アンサンブルの指揮をしていて、その時のリハーサルでマーラーと会話を交わしたそうです。
その後、マーラーに気に入られようと交響曲第2番『復活』のピアノ編曲の作業を続け、1907年に『復活』の舞台裏アンサンブルの指揮やピアノ編曲でマーラーに気に入られ、マーラーから推薦状を受け取ることになりました。
それにより、プラハ・ドイツ劇場の指揮者兼合唱指揮者としての契約にこぎつけたのです。
つまりクレンペラーにとってマーラーは、音楽家としての飛躍のきっかけを作ってくれた人と言えます。
そして、その元となった曲が、交響曲第2番『復活』です。
だからか、クレンペラーの『復活』の録音が多く残されています。
『Otto Klemperer The Collection』の中にも4種類収録されています。
1963年12月19日 フィルハーモニア管
1951年7月12日 コンセルトヘボウ管
1963年6月13日 ウィーンフィル
1950年9月 シドニー響
その他、51年のウィーン響、62年のEMI正規録音のフィルハーモニア管、今回ご案内する63年フィルハーモニア管ライブと同じソリストでバイエルン放送響などあります。
その他にもあるようで、引き続きチェックしていきたいと思います。
クレンペラー マーラー 交響曲第2番『復活』
ライブですが、急ぐこともなく巨大な煉瓦作りの巨大な建物ひとつひとつ煉瓦を積み上げていくような演奏です。
演奏終了後の観客の歓声も収録されていますが、その時の演奏の凄さを物語ります。
ぜひ聴いてください。
グスタフ・マーラー – Gustav Mahler (1860-1911)
交響曲第2番 ハ短調 「復活」
Symphony No. 2 in C Minor, “Resurrection”
作詞 : 伝承 – Traditional
作詞 : フリードリヒ・ゴットリープ・クレプストック – Friedrich Gottlieb Klopstock
1.(20:06) I. Allegro maestoso
2.(11:05) II. Andante moderato
3.(11:28) III. In ruhig fliessender Bewegung
4.(04:22) IV. Urlicht
5.(33:58) V. Finale: In tempo des Scherzos – Wild herausfahrend
total(80:59)
ジャネット・ベイカー – Janet Baker (メゾ・ソプラノ)
ヘザー・ハーパー – Heather Harper (ソプラノ)
フィルハーモニア合唱団 – Philharmonia Chorus
フィルハーモニア管弦楽団 – Philharmonia Orchestra
オットー・クレンペラー – Otto Klemperer (指揮)
ロンドンのロイヤル・フェスティヴァル・ホールでの録音。12月19日のプログラムは、モーツァルトとマーラーでステレオ録音で残っているのが嬉しい。FM放送などでも有名になった録音です。
1963年後半のクレンペラーはゆとりのある指揮をすることが多かったようで、同時期のセッション録音などでもそうした傾向は顕著でした。しかし、ライブでは実演ならではの流れの良さの中にもそうした特徴が感じられて見事な仕上がりとなっています。モーツァルトの29番は約25分、マーラーは約80分の演奏時間です。
コメント