こんにちは、
ともやんです。
フルトヴェングラーのベートーヴェンの名盤が続きます。
フルトヴェングラーと言えばベートーヴェンです。
特に1947年ナチスに協力した疑いが晴れて、戦後初めての演奏が、やはりベートーヴェンでした。
第6番“田園”と第5番でした。
特に第5番は、もう70年前の録音に関わらず、生々しい音で残されているのが嬉しいです。
さて、今日はウィーンフィルとのスタジオ録音から晩年の第5番をご案内します。
フルトヴェングラー 惜しまれる早すぎる死
フルトヴェングラーが、ウィーンフィルとベートーヴェンの”運命”を録音したのが、1954年2月28日のことです。
スタジオ録音ということで、47年のライブ録音とは、同一指揮者とは思えない程、フルトヴェングラー指揮は客観的で整然としたものです。
スタジオ録音ということで、テンポは終始遅めのインテンポです。ライブで見せる芝居っ気もなく楽器のバランスも常に最上に保たれています。
ライブに比べ、物足りない部分はありますが、ウィーンフィルの響きは壮麗でコクがあり、常の張り詰めた緊張感があります。
この演奏を聴くと、本当にその68歳という早過ぎる死が残念でなりません。
あと5年長生きしてたら、ステレオ録音を残すことが出来たと思います。
EMIのウォルター・レッグは、フルトヴェングラー&ウィーンフィルでベートーヴェンの交響曲全集を企画していて、結局、第1、3番”英雄”、4番、6番、7番の5曲のみで終わってしまいました。
1歳年上のクレンペラーが、同じEMIにベートーヴェンの交響曲全集を録音していますが、57年から60年にかけてなので、本当に、あと5年長生きしていたら、と思うと残念でなりません。
フルトヴェングラー ベートーヴェン交響曲第5番”運命”
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
交響曲第5番 ハ短調 「運命」 Op. 67
Symphony No. 5 in C Minor, Op. 67
1.(08:37) I. Allegro con brio
2.(11:21) II. Andante con moto
3.(06:03) III. Allegro
4.(09:46) IV. Allegro
total(35:47)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 – Vienna Philharmonic Orchestra
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー – Wilhelm Furtwangler (指揮)
録音: 28 February / 1 March 1954, Musikverinsaal, Wien, Austria
【CD】 ベートーヴェン: 交響曲全集(2010リマスター)<限定盤> ヴィルヘルム・フルトヴェングラー 、 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 他
フルトヴェングラーのベートーヴェンに対する思いが伝わる名盤であり遺産! このBOXでの音源は、2010-2011年にアビー・ロード・スタジオのエンジニアにより、オリジナル・ソース(78回転レコードのメタル・マスターまたはアナログ・テープ)の選定から行われ、96kHz/24bitにてリマスターされたものです。
ワーナーミュージック・ジャパン
最後に
どうして、フルトヴェングラーに魅かれるんだろう。
そして、最近ようやく、なぜ、フルトヴェングラーに魅かれるのかわかったような気がします。
それは、フルトヴェングラーの演奏が完成されていないからです。
常に、初めてその曲を演奏するような緊張と真剣さとワクワク、ドキドキ感が感じられるからです。
フルトヴェングラーが生きていた時代、彼のコンサートに聴きに来た人達は、
「今日は、どんな演奏をしてくれるのだろう?」、
とワクワク、ドキドキしてやってきたのだと思います。
フルトヴェングラーの演奏は、主観的な響きやテンポを大胆に動かすので、わかり易いのです。
しかも、奥が深いのです。
だから聴くたびに新しい発見があります。
僕は、死ぬまでフルトヴェングラーの録音を聴き続けることでしょう。
フルトヴェングラー CDベスト10 宇野功芳編
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