フルトヴェングラー シューマン交響曲第4番 ベルリンフィルと

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こんにちは、
ともやんです。

昨日に続いてフルトヴェングラーのシューマンです。フルトヴェングラーのシューマンの交響曲は第1番と第4番しか残されていません。

しかも第1番は、’51年のウィーンフィルとのライブだけで、第4番は本日紹介する’53年5月のスタジオ録音と同年8月のルツェルン祝祭管とのライブ録音のみです。

しかもその3つとも比類なき名演なのが素晴らしいです。

特にこのベルリンフィルとのスタジオ録音は、フルトヴェングラーの全録音の中でも最高の出来として永遠に伝え続けたい名盤です。

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フルトヴェングラーの早すぎる死に思いを馳せて

フルトヴェングラーが亡くなったのが、1954年11月30日。
戦犯の疑いで第二次大戦後はしばらく演奏活動が禁止されていましたが、再び演奏が出来るようになってからも僅か7年。

しかも長生きが多い指揮者の中で68歳という年齢は、早すぎる死といってもいいと思います。

死因は風邪をこじらせての肺炎ということですが、当初は亡くなるほどの重傷とは思われておらず、ただ、担当医が生きる気力を失くした患者を助けることは出来ないと、最後は匙を投げたという記録を読んで、なにがフルトヴェングラーをそうしたのか思いを馳せていしまいます。

難聴に苦しんでいたという記録もあり、ベルリンフィルのメンバーとの最後の集まりは補聴器のテストだったそうです。

亡くなる前月にベルリンフィルのメンバーに招集が掛けられ、集まって見ると補聴器を試すリハーサルでした。

オーケストラのあちこちにマイクが置かれ、それを音を拾い、フルトヴェングラーがつけた補聴器に伝えるという仕組みでした。しかし、結果は雑音や騒音ばかりでうまくいきませんでした。

結局フルトヴェングラーは諦めて、オーケストラのメンバーに
「ありがとう。みなさん、もう充分です。さようなら」
これがベルリンフィルのメンバーが聴いたフルトヴェングラー最後の言葉となりました。

フルトヴェングラー&ベルリンフィル シューマン第4番

トスカニーニもワルターもクレンペラーも長命であったため、スタジオや放送録音専用のオーケストラが用意され、そのオーケストラとの膨大は録音が残されたことで、後世にその偉大な音楽を残すことができました。

しかし、フルトヴェングラーは68歳で亡くなったことで、この3人より年下だったにも関わらず、結局ステレオ録音も遺すことが出来ませんでした。

フルトヴェングラーは、ライブが一番という人もいますが、シューマン交響曲第4番を聴く限り、ライブで夢中になってしまう欠点も抑制され、フルトヴェングラーの真髄と思われる情熱と感傷が見事に融合して魂を揺さぶる演奏になっています。

そう意味では、このシューマンの交響曲第4番の名演は、永遠に後世に語り継がれる名盤です。

ロベルト・シューマン – Robert Schumann (1810-1856)
交響曲第4番 ニ短調 Op. 120
Symphony No. 4 in D Minor, Op. 120

1.(11:49) I. Ziemlich langsam – Lebhaft
2.(05:23) II. Romanze: Ziemlich langsam
3.(07:23) III. Scherzo: Lebhaft
4.(06:28) IV. Langsam – Lebhaft
total(31:03)

ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 – Berlin Philharmonic Orchestra
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー – Wilhelm Furtwangler (指揮)
録音: 14 May 1953, Studio Recording, Berlin

さすがに名盤だけあってCD(SACD含む)も数種類出ています。

Schumann: Symphonies No.4 Op.120 (5/14/1953), No.1 Op.38 "Spring" (10/29/1951) / Wilhelm Furtwangler(cond), BPO, VPO

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シューマン:交響曲第1番「春」 (10/29/1951)/第4番 (5/14/1953):ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮/VPO/他

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【SACD】 シューマン:交響曲第4番 ≪マンフレッド≫序曲 [SACD[SHM仕様]]<限定盤>

フルトヴェングラーが亡くなる1年半前、1953年5月のスタジオ録音によるシューマンの交響曲第4番は、フルトヴェングラーの最も優れたレコーディングとして知られるもので、音楽之友社刊『新編名曲名盤300』でもこの曲のベスト・ワンとして推されている名盤。
ユニバーサル ミュージック

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【CD】 シューマン: 交響曲第4番、ウェーバー: 「オイリアンテ」序曲、他

CD時代になって30年、出る度に買い直して来たグラモフォン盤におけるフルトヴェングラーCD遍歴は、結局のところかつて聴いたMGシリーズのレコードの音を求める旅であったと気づかされました。特にシューマンの交響曲第4番の裏面に入っていたマンフレッド序曲は、CDではついにMGシリーズのレコードで聴いた感動は得られずじまいでした。ある中古レコード店の店主によれば、一度手放したMGシリーズのレコードを、買い戻しに来られる客が少なくない、とのことです。最近のCDは確かに音盤の数値上の特性は向上しており、そこにフルトヴェングラーなどという大古録音を入れる場合、リマスタリングが行われるのですが、デジタルはアナログに比べエンジニアの音の嗜好が反映される可能性が高いと思われます。
今回、MGシリーズのレコードの白レーベル非売品、見本盤の美麗盤より復刻した一連のCDは、プチノイズ取り、ヒスノイズ取りを含めた一切のリマスタリングを排したものに仕上げております。さて、このCDに収められたシューマンの交響曲第4番は名演の誉高いもので、音の方も元々良かったのですが、今回は切り立ての見本盤特有の立ち上がりの良さと、ピュアアナログ独自の芳醇さを兼ね備えた音により、一層楽しんでいただけたら幸いです。
(オタケン・レコード太田憲志)
東武ランドシステム

フルトヴェングラー CDベスト10 宇野功芳編

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