フルトヴェングラー シューマン交響曲第1番”春” ウィーンフィルと

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こんにちは、
ともやんです。

フルトヴェングラーによるシューマンの交響曲は残念ながら第1番”春”と第4番の2曲だけです。

しかし、この2曲は共に素晴らしい演奏、というよりもフルトヴェングラーの遺された録音の中でもトップクラスの名演で、彼の演奏の真髄が楽しめます。

今日は、1951年10月29日、ミュンヘンのドイツ博物館で行われたライブ録音です。同日にベートーヴェンのコリオラン序曲とブルックナー交響曲第4番も演奏されました。こちらのレビューは、また改めて行います。

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ロベルト・シューマン 交響曲第1番 変ロ長調 “春” 作品38

シューマンの交響曲第1番は、クララと結婚した翌年に書き下ろした30歳の時の大作です。

シューマンのもっとも旺盛な創作欲に溢れていた時の作品で、1841年1月に僅か4日間でスケッチを終え、仕上げのペンは快調に進み、なんと翌月の2月20日は完成しました。

当時のシューマンは湧き出る霊感のままペンをすすめ、日記には次のようにしたためています。

「この交響曲は自分の多くの幸福をもたらした。このような大曲をかくもたやすく、かくも短期間に完成させ給える神に感謝する。」

この曲はアドルフ・ベッドガーの詩から楽想を得て、第1楽章「春の訪れ」、第2楽章「夕暮れ」、第3楽章「幸福な遊ぶ友だち」、第4楽章「春の盛り」と、それぞれ標題を考えていました。ただ最終的には止めたようです。

1841年3月31日にライプチヒで盟友メンデルスゾーンの指揮で初演されました。

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フルトヴェングラー&ウィーンフィル シューマン第1番 神がかりの名演

作曲者のシューマンが、まさに霊感の赴くまま短期間で作曲したなら、フルトヴェングラーも感興の赴くまま素晴らしい演奏を繰り広げています。

ウィーンフィルとのツアーでのライヴということで、第1楽章では、いまひとつ乗り切れていない印象を受けますが、演奏が進むに従って、雰囲気も最高に盛り上がっています。

ここは宇野功芳氏の名調子でお届けしましょう。

“それにしてもこの楽章(第4楽章のこと)のフルトヴェングラーは自由自在である。シューマンが完全に彼の自家薬籠中のものと化している。ネコがネズミをもてあそぶようなものだ。音楽が大ゆれにゆらされる。しかし、地にしっかり足がついているので、いくらやってもいやみではなく、むしろ面白い。そして、ついにコーダの、最高のクライマックス・シーンが現出する。デモーニッシュな金管の最強奏、アッチェレランドによる嵐の急迫はこの世のものとも思えず、手に汗を握るうちに、やがてフルトヴェングラー独特の、大きく息をつく間を伴った和音によって、さしもの演奏も終わりを告げるのである。録音がしっかりしているのも実にうれしい。”
フルトヴェングラーの全名演名盤から引用

 

ロベルト・シューマン – Robert Schumann (1810-1856)
交響曲第1番 変ロ長調 「春」 Op. 38
Symphony No. 1 in B-Flat Major, Op. 38, “Spring”

1.(10:54) I. Andante un poco maestoso – Allegro molto vivace
2.(06:41) II. Larghetto
3.(06:20) III. Scherzo: Molto vivace
4.(10:13) IV. Allegro animato e grazioso
total(34:08)

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 – Vienna Philharmonic Orchestra
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー – Wilhelm Furtwangler (指揮)
録音: 29 October 1951, Kongressaal des Deutschen Museums Munchen, Germany

CDは、2種類ご案内します。

1951年10月に行われたウィーンフィルとのライブだけを収録した2枚組と50年から53年に6ヵ所で行われたライブを収録した6枚組です。

【CD】 Bruckner : Symphony No.4, Schumann : Symphony No.1, etc ヴィルヘルム・フルトヴェングラー 、 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

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フルトヴェングラー&ウィーン・フィル/伝説のコンサート(1950-53) (ターラ編)

ターラ原盤から集成した
フルトヴェングラー&ウィーン・フィルの真髄!

フルトヴェングラーは50年代に入ると、ウィーン・フィルとHMV(のちのEMI)に40タイトルを超える大量のスタジオ録音を行なう一方で、ヨーロッパの主要都市でコンサートを実施しました。1950-53年、6カ所でのコンサートのほぼ全曲をターラがCD化!巨匠とウィーン・フィルの深い結びつき、その偉大な名演の数々が廃盤となって久しいターラの原盤から最新リマスターで甦ります。キング関口台スタジオでのリマスタリングで、ターラならではの鮮明な音質にさらに磨きをかけた今回の6CD、永久保存盤としての価値あるCDと申せましょう。

・1950年10月1日コペンハーゲン・・ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」(当日の「未完成」「ティル」は音が遺されていません)
・1951年10月22日シュトゥットガルト・・ハイドン:交響曲第88番「V字」(当日の「スペイン狂詩曲」、ブルックナー4番はターラでは未収録)
・1951年10月29日ミュンヘン・・ベートーヴェン:「コリオラン」序曲/シューマン:交響曲第1番「春」/ブルックナー:交響曲第4番「ロマンティック」(全曲目を収録)
・1952年11月30日ウィーン・・ベートーヴェン:交響曲第1番、第3番「英雄」/マーラー:さすらう若人の歌(全曲目を収録)
・1953年8月30日ザルツブルク・・シューベルト:交響曲第9番「グレイト」(当日の「世界の調和」はターラでは未収録)
・1953年9月4日ミュンヘン・・ベートーヴェン:「エグモント」序曲、交響曲第4番(当日の「英雄」は音が遺されていません)
キングインターナショナル

フルトヴェングラー CDベスト10 宇野功芳編

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