クナッパーツブッシュ ブラームス交響曲第3番 with ベルリンフィル

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こんにちは、
ともやんです。

往年のドイツの名指揮者ハンス・クナッパーツブッシュのボックスシリーズが、イギリスのスクリベンダムから昨年年末からリリースされています。

クリスマス・イブにウィーンフィルとのもの、翌日にベルリンフィルとのもの。その後、ミュンヘンフィル、各国立歌劇場管弦楽団とのもの、最近では、その他著名なオーケストラとの物と現在5つのボックスが出ています。

クナッパーツブッシュのLPやCDのジャケットというと戦後の60歳以降から晩年の写真を使われていることが多く、しかも全体的にモノトーンな印象を持っていました。

しかしこのシリーズのジャケットデザインは、壮年期の精悍でちょっと怖いくらいのクナが派手な色彩のバックに映っていてなかなか挑戦的なデザインです。

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クナッパーツブッシュ ブラームス交響曲第3番

クナッパーツブッシュは、ブラームスの交響曲の中でも特に第3番を得意としていたようで、今回の5つのシリーズでも、ベルリンフィルと3種類、ウィーンフィルと2種類、ドレスデン・シュターツカペレ、シュツゥットガルト放送響とそれぞれ1種類、合計7種類も聴くことが出来ます。

さて『ハンス・クナッパーツブッシュの芸術 with ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団』には、ブラームスの交響曲第3番が3種類収録されています。

1942年 セッション録音
1944年9月8日 ライブ録音
1950年11月 ライブ録音

42年盤が、セッション録音からか、一番端正な演奏で、50年のライブが、もっとも個性的でほとんど爆発させているような演奏です。

いきなり50年のライブを聴くとクナッパーツブッシュはとんでもない演奏する人と思ってしまいますが、42年の録音を聴くとちゃんと抑制の効いた演奏も出来るとその幅の広い芸風に感動すると思います。

もっとも42年の録音はクナとしては大人しいだけで、開始の咆哮などは他の指揮者に比べかなり強烈な印象を受けます。

50年盤は、それを何倍にもしたまるでゴジラの

ヨハネス・ブラームス – Johannes Brahms (1833-1897)咆哮のようで、凄まじい重力を感じるような演奏です。

44年盤はその中間的なスタイルですが、戦況が著しく悪化を辿る中、疎開先のバーデン=バーデンでのライブで、クナもオケのメンバーも明日をも知れぬ中での演奏で、鬼気迫るものがあります。

ぜひ、ボックスシリーズを入手して厳しい時代での演奏に思いを馳せてほしいと思います。

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クナッパーツブッシュ ベルリンフィル ブラームス交響曲第3番

交響曲第3番 ヘ長調 Op. 90
Symphony No. 3 in F Major, Op. 90

1.(10:59) I. Allegro con brio – Un poco sostenuto
2.(08:20) II. Andante
3.(06:22) III. Poco allegretto
4.(08:27) IV. Allegro – Un poco sostenuto
total(34:08)
録音:March 1942 独エレクトロ―ラのセッション録音

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ヨハネス・ブラームス – Johannes Brahms (1833-1897)
交響曲第3番 ヘ長調 Op. 90
Symphony No. 3 in F Major, Op. 90

1.(10:46) I. Allegro con brio – Un poco sostenuto
2.(09:08) II. Andante
3.(06:27) III. Poco allegretto
4.(09:28) IV. Allegro – Un poco sostenuto
total(35:49)
録音:8 September 1944 バーデン=バーデンでのライブ録音

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ヨハネス・ブラームス – Johannes Brahms (1833-1897)
交響曲第3番 ヘ長調 Op. 90
Symphony No. 3 in F Major, Op. 90

1.(11:42) I. Allegro con brio – Un poco sostenuto
2.(09:32) II. Andante
3.(06:50) III. Poco allegretto
4.(10:23) IV. Allegro – Un poco sostenuto
total(38:27)
録音: November1950, ティタニア・パラスト Berlin, Germany

演奏
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 – Berlin Philharmonic Orchestra
ハンス・クナッパーツブッシュ – Hans Knappertsbusch (指揮)

ハンス・クナッパーツブッシュの芸術 with ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

ブラームスの交響曲第3番は、1883年50歳の時の作品で、同年12月2日にハンス・リヒター
指揮のウィーンフィルハーモニー管弦楽団によって初演されました。

ブラームス反対派の妨害もあったようですが、初演は好評で、その後の各地での初演も成功で、ペテルブルクでは第3楽章を、ライプツィヒでは第4楽章をアンコールされ、マイニンゲンでは、全曲の反復演奏をさせられたそうです。

またブラームスの英雄交響曲と言われることも多いですが、4つの交響曲の中ではもっとも小規模で、しかも全ての楽章が静かに終わることを考えると僕は、50歳を迎えたブラームスの自由、だけど孤独という相反する感情の葛藤が聴こえるように感じます。

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