こんにちは、
ともやんです。
クレンペラーの名盤というと、まずメンデルスゾーンの交響曲第3番”スコットランド”が多いと思います。
名曲だけにCDも多いですが、これだけ透明感があり深沈として名演に匹敵するのは、僕が聴いた中では、マーク指揮ロンドン響の、これも歴史的名演と言われるものでが、これくらいだと思います。
また意外なところでコンヴィチュニー指揮ゲヴァントハウス管も素晴らしいです。
クレンペラーといい、コンヴィチュニーといい、武骨な演奏が信条の二人が、ロマンティックな”スコットランド”に名演を残しているのが面白いです。
クレンペラーのメンデルスゾーン”イタリア”について
クレンペラーのメンデルスゾーンの”スコットランド”が名演なのはわかりますが、僕は同じく”イタリア”も素晴らしい名演だと思っています。
ところが”イタリア”の評価は、”スコットランド”に比べ高くないです。むしろ低いと言ってもいいくらいです。
しかし、僕はクレンペラーの演奏は好きです。
第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンを対比に置いたスタイルの効果が良く出ていて、その掛け合いは魅力的です。
第1楽章は、透明感の高い、各パートがクッキリ分かり、特に木管の美しさは特筆ものです。
第2楽章の深沈として雰囲気も最高。
第3楽章のクリアさも素晴らしく、終楽章も明快な透明感にも魅了されます。
では、なぜそんなに人気がないのか?
多分、イタリア交響曲の持つ軽快で明朗な感じに乏しいからではと思います。
でも、ぜひ、自分の耳で確認してください。素晴らしいから。
クレンペラー メンデルスゾーン スコットランド&イタリア
フェリックス・メンデルスゾーン – Felix Mendelssohn (1809-1847)
交響曲第3番 イ短調 「スコットランド」 Op. 56
Symphony No. 3 in A Minor, Op. 56, MWV N19, “Scottish”
1.(15:17) I. Andante con moto
2.(05:15) II. Vivace non troppo
3.(09:36) III. Adagio
4.(11:50) IV. Allegro vivacissimo – Allegro maestoso assai
total(41:58)
フィルハーモニア管弦楽団 – Philharmonia Orchestra
オットー・クレンペラー – Otto Klemperer (指揮)
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交響曲第4番 イ長調 「イタリア」 Op. 90
Symphony No. 4 in A Major, Op. 90, MWV N16, “Italian”
5.(08:23) I. Allegro vivace
6.(06:24) II. Andante con moto
7.(06:22) III. Con moto moderato
8.(06:12) IV. Saltarello: Presto
total(27:21)
フィルハーモニア管弦楽団 – Philharmonia Orchestra
オットー・クレンペラー – Otto Klemperer (指揮)
メンデルスゾーン 交響曲第3&4番 オットー・クレンペラー フィルハーモニア管弦楽団
制作者より
クレンペラーが1960年冬に録音したメンデルスゾーンの「イタリア」、「スコットランド」は、今もなおクレンペラーの最良の遺産として語り継がれています。これまで何度もリマスターされて再発売され、そのほとんどのディスクを収集したファンも少なからず存在すると思います。今回も2トラック、38センチのオープンリール・テープに記録された情報を最忠実に再現、かつてないほどの高鮮度を実現しました。これで、ディスク選びの悩みが一発で解決されるかもしれません。(平林直哉)
キングインターナショナル
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ワーナークラシックスの「クラシック・マスターズ」シリーズ盤でもあります。
メンデルスゾーン 交響曲 第3番「スコットランド」 第4番「イタリア」 オットー・クレンペラー フィルハーモニア管弦楽団
「クラシック・マスターズ」シリーズ。本作は、メンデルスゾーンの軽やかなイメージを覆した、オットー・クレンペラーならではのアプローチが光るアルバム。メロディを優雅に歌わせるばかりの保守的なスタイルとは対極にある演奏で、大地に根ざした重厚な響きから、濃厚なロマンが立ち上ってくる作品。
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