フルトヴェングラー 名盤 ベートーヴェン第九 フィルハーモニア管

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こんにちは、
ともやんです。

フルトヴェングラーの第九の録音は、8種類ほどLP、CD化されています。
その最後のものが、亡くなる約3か月前の録音である、ルツェルン音楽祭におけるフィルハーモニア管とのものです。

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フルトヴェングラー 最晩年の第九

ヨーロッパの音楽シーズンは、年単位というより8月から翌5月もしくは6月までのようで、約2ヵ月の休暇の後、再び新しいシーズンは始まるようです。

フルトヴェングラーは、1954年11月30日に亡くなりましたが、その前年のシーズン、つまり53年秋から54年夏に掛けて非常なヘビースケジュールでした。

54年4月25日から3日連続でベルリンでコンサート。その後ドイツ国内のツアーを行い、そのままパリ、リヨン、ジュネーブ、ローザンヌ、ミラノ、フィレンツェ、ペルージャ、ローマ、トリノ、ルガーノ、チューリヒ、フライブルクとツアーを敢行し、再びドイツの戻ってバーデンバーデン、カールスルーエ、マンハイム、カッセルを経てベルリンに戻りました。

ベルリンでも3日間のコンサートを行い、これで約1ヵ月のツアーも終わりか、と思ったらウィーンでウィーン・フィルを指揮しています。

まるで自分の最期を予感したのかのように各地の聴衆にお別れの挨拶をして回っているような、と後世の人間はそう思わずにはいられません。

しかもまだ続きがあり、6月に入っても休めるどころかスイスに行って、スイス・ロマンド管に客演しています。

一応7月半ばまで休めたようですが、7月後半からザルツブルク音楽祭が始まりました。結果として最後のザルツブルクでした。その合間を縫って、バイロイト音楽祭とルツェルン音楽祭にも出演しています。

この第九はその時の録音です。

フルトヴェングラーの第九の中でもっとも大人しく内省的な演奏です。

フルトヴェングラー 名盤 ベートーヴェン第九 ルツェルン祝祭管

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
交響曲第9番 ニ短調 「合唱付き」 Op. 125
Symphony No. 9 in D Minor, Op. 125, “Choral”
作詞 : フリードリヒ・フォン・シラー – Friedrich von Schiller

1.(17:53) I. Allegro ma non troppo e un poco maestoso
2.(11:58) II. Molto vivace
3.(19:49) III. Adagio molto e cantabile
4.(25:46) IV. Finale: Presto – Allegro assai
total(75:26)

エリーザベト・シュヴァルツコップ – Elisabeth Schwarzkopf (ソプラノ)
エルザ・カヴェルティ – Elsa Cavelti (メゾ・ソプラノ)
ルンスト・ヘフリンガー – Ernst Haflinger (テノール)
オットー・エーデルマン – Otto Edelmann (バス)
ルツェルン祝祭合唱団 – Lucerne Festival Choir
フィルハーモニア管弦楽団 – Philharmonia Orchestra
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー – Wilhelm Furtwangler (指揮)
録音: 22 August 1954, Lucerne, Switzerland

ベートーヴェン 交響曲第9番「合唱」 ヴィルヘルム・フルトヴェングラー フィルハーモニア管弦楽団 ルツェルン祝祭合唱団

制作者より
あまりにも有名な”ルツェルンの第9″、当シリーズでも一度CD化(GS-2157/2016年11月発売【廃盤】)しましたが、ほどなく完売してしまいました。再プレスも検討しましたが、今回も思い残すことがないように全行程をプロ用の機器を使用してリマスタリングを施しました。

結果、従来盤よりも前後、左右、上下の空間的な広がりが増しただけでなく、神々しいまでの透明感も獲得出来ました。

この音で聴くと、フルトヴェングラーの第9のベスト・ワンは、このルツェルン盤ではないかと思うほどです。

むろん、再生装置や再生環境によって結果は異なるかもしれませんが、旧盤との差は明確に出ていることだけは確かです。また、音だけではなく、解説書も大幅改訂をしました。(平林 直哉)
キングインターナショナル

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