こんにちは、
ともやんです。
このブログでは、19世紀生まれで、日本には来なかった指揮者を7名を取り上げています。
その中でヘルマン・シェルヘンは、何か異質な感じがします。
ブログの管理者として取り上げる指揮者は7人にしたかっただけですが、今はシェルヘンを取り上げて良かったとさえ思っています。
なんと言っても興味の尽きない人です。
音楽評論家・許光俊氏は、著書の中で「マーラーだけではない。現代音楽、認められない曲の演奏に情熱を注いだ偉い人だった。スーパー・アマチュアかもしれない。」と書かれています。
シェルヘン ルガノ放送響とのベートーヴェン交響曲
なんと言っても注目を集めたのは、亡くなる前年に録音されたルガノ放送響(スイス・イタリアーナ放送管弦楽団)とのベートヴェン交響曲のライブです。
特に僕は第3番”英雄”を聴いてぶっ飛びました。
オーケストラを励まし煽って盛り上げる演奏に驚いたのです。
一流とは言い難いがたくとも、少なくてもプロのオーケストラに対して、ここまでけしかける指揮者のライブを初めて聴きました。
そしてオーケストラもそんなシェルヘンに必死に付いていく姿は、まさに再現芸術のライブならではのまさにこの一瞬に全てを賭ける演奏でしかないと尊敬の念も感じました。
ライブということで、全9曲は出来、不出来の差があります。
まさ割と穏やか演奏が多い偶数番号も激しい演奏が多く、かえってその魅力を再確認させてくれます。
そん中で第5番”運命”は、むしろ常識的な演奏で、逆にこの全集では異端なものという感じもあります。
そのリハーサルの模様が40分以上も収録された第5番をリハーサル、本番を合わせて聴くとまさに今音楽が生み出されるスリリングさに感動します。
シェルヘン ベートーヴェン 運命 リハーサル
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
交響曲第5番 ハ短調 「運命」 Op. 67 (リハーサル)
Symphony No. 5 in C Minor, Op. 67 (Rehearsal)
1.(12:07) I. Allegro Con Brio (Rehearsal)
2.(11:33) II. Andante Con Moto (Rehearsal)
3.(07:04) III. Allegroo (Rehearsal)
4.(14:23) IV. Allegro, Prestoo (Rehearsal)
total(45:07)
スイス・イタリアーナ放送管弦楽団 – Orchestra della Radiotelevisione della Svizzera Italiana
ヘルマン・シェルヘン – Hermann Scherchen (指揮)
録音: 1955, Rehearsal
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ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
交響曲第5番 ハ短調 「運命」 Op. 67
Symphony No. 5 in C Minor, Op. 67
5.(08:11) I. Allegro con brio
6.(10:19) II. Andante con moto
7.(06:00) III. Allegro –
8.(09:06) IV. Finale: Allegro
total(33:36)
スイス・イタリアーナ放送管弦楽団 – Orchestra della Radiotelevisione della Svizzera Italiana
ヘルマン・シェルヘン – Hermann Scherchen (指揮)
録音: 1955, Live Recording
ベートーヴェン: 交響曲全集+「運命」リハーサル ヘルマン・シェルヘン ルガノ放送交響楽団
シェルヘンの名を一気に高めたスイス、ルガノにおけるベートーヴェン・ツィクルス。亡くなる前年の演奏とはとても思えない、気力体力充実の超名演。
シェルヘンはベルリンフィルのヴィオラ奏者出身故に、良く聴くと弦楽器への厳しい指示が分かります。
波を打つような締め付けと緩めの多用は特に顕著です。
第1番、第2番、第8番など、小規模な曲にも一切の手抜きなしのガチンコ勝負で圧倒されます。怒鳴り声やブラヴォも凄い!原則、猛スピードで駆け抜けるスタイル。
それも流麗さを追求するよりもリズムは常に喧嘩腰で、どこをとっても格闘技的な名演。あの有名な「運命」動機の聞かせ方は異常の一言。
オーケストラは技術的に問題がありますが、木管は常にチャーミング。鬼才の棒に必死で喰らいつく情熱的な演奏で聴くものを興奮させます。さらに、嬉しいことに物凄く堪能なイタリア語でオーケストラを捲し立て、細かく指示をする「運命」のリハーサルがとても勉強になります。
今回はその40分を超えるリハーサルの邦訳がライナーノートして採用、必読です。この細かさあったればこその名演なのです。ルガノ放送は録音は存在しないの一点張りでオリジナルのコピーを所有するLONGANESI PERIODICI提供による極上録音をUHQCD化致しました。
ミューズ貿易
タワーレコード・オンラインショップより
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