こんにちは。
ともやんです。
ドヴォルザーク の交響曲というと第9番の“新世界より”があまりにも有名です。
“新世界より”はクラシック入門曲としてまずおすすめされる通俗的な名曲です。
第8番は、新世界よりの数年前に作曲され一時は、あまり顧みなられなったそうですが、新世界よりの人気上昇で、自ずと演奏機会も増えてきた曲です。
実は僕は、ドヴォルザークの交響曲第8番が大好きで、いろんな指揮者の演奏で楽しんでます。個人的には”新世界より”以上かもしれないと思っています。
今日は、ドヴォルザークの交響曲第8番とこの曲の名演の名盤と言われるブルーノ・ワルター指揮コロンビア交響楽団の演奏をご案内します。
ドヴォルザーク交響曲第8番 民族色豊かな新しく自由な曲
ドヴォルザーク自身、この曲について、「新しい方式で案出された個性的な楽想をもつ、他の交響曲とは違った作品」と述べています。
聴いてわかることはこの曲が、再びボヘミア色を強く打ち出してきたことと構成の自由化だと思われます。
前作の第7番では、ブラームスに影響が強く見受けられ、ボヘミア色をかなり抑え込みましたが、第8番では、特に中間の2つの楽章では、その民族色がはっきり感じられます。
また構成では、表面的には従来の伝統に沿ったものです。
しかし、その枠内でいろいろな工夫をしています。
例えば、第一楽章は、主調がト長調にもかかわらず、ト短調の第1主題で開始されます。
また第三楽章は、スケルツォではなく、民族色豊かな舞曲としています。
終楽章は、序奏を持つ変奏曲の形態ですが、ソナタ形式の構成原理をおりこんでいます。
つまり内容的にも構成的にも独創的な曲で、そんなところに魅力を感じるのです。
ブルーノ・ワルターの名盤 ドヴォルザーク交響曲第8番ト長調
僕は、憶えやすく親しみやすいメロディーと郷愁を感じさせる曲想で、この8番の方が“新世界より”好きです。
ワルターの演奏は、80才を超えてからの録音にも関わらず、フレッシュで活気あふれる演奏で、ワルター自身心から楽しみながら演奏しているかのように伝わってきます。
僕は少し気分が落ち込んでいる時にこのCDを聴いて、気分を治したりしています。
とびっきり美味しいピザかサンドイッチを食べた時のような満足感のある演奏です。
アントニン・ドヴォルザーク – Antonin Dvorak (1841-1904)
交響曲第8番 ト長調 Op. 88, B. 163
Symphony No. 8 in G Major, Op. 88, B. 163
1. Allegro con brio
2. Adagio
3. Allegretto grazioso
4. Allegro ma non troppo
コロンビア交響楽団 – Columbia Symphony Orchestra
ブルーノ・ワルター – Bruno Walter (指揮)
ドヴォルザーク:交響曲 第8番&第9番「新世界より」<期間生産限定盤> ブルーノ・ワルター
ワルター最晩年の活力溢れるドヴォルザーク。
20世紀の巨匠指揮者ワルターが、その最晩年に指揮したドヴォルザーク。ことに《第8番》は、61年1~3月に行われたコロンビア交響楽団との一連の最後の録音セッションの際に収録されたものである。しかし、これらの演奏の力強い音楽の運びは、そうした背景をまったく感じさせぬほど、生き生きとした活力に溢れた、ワルター最晩年の傑作。根強い人気のジョン・マックルーア監修のマスターを使用。
ソニー・ミュージック
まとめ
ドヴォルザークは、1880年代の40歳前後から経済的にも安定してきて、夏に避暑に出かけていたボヘミアのヴィソカーという場所に’84年に土地を買い、翌年には別荘を建てました。これはドヴォルザークのお気に入りの場所となり、創作エネルギーの源泉となりました。
交響曲第8番は、そんな時代に作られた作品で、’89年8月10日の友人に宛の手紙には、新しい交響曲のアイデアが生まれてきた書かれています。
そして9月6日から本格的なスケッチに入り、第1楽章を13日、第2楽章を16日、第3楽章を17日、そして終楽章を23日にスケッチを終えるという早い筆運びで、全曲の総譜は、プラハに戻って11月8日完成させました。
そんな溢れでるような曲想にも魅力を感じる名曲です。
ブルーノ・ワルター CD ベスト10 タワーレコード編
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