シューリヒト シューマン交響曲第2番&第3番”ライン”

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こんにちは。
ともやんです。

ロベルト・シューマン(1810-1856)は生涯に交響曲を4つ作曲しました。

シューマンの交響曲は、古くからオーケストレーションの稚拙や欠陥が指摘されていますが、4作品ともオーケストラのレパートリーやレコード、CDのカタログからはなくなることはありません。

それは指摘されるような欠点を超える魅力に溢れているからです。

しかも多くの名指揮者が全曲の録音を残しているのがその証拠だと思います。

もちろん僕はシューマンの交響曲は大好きです。

中学生の時、いまから50年近く前にクレンペラー指揮フィルハーモニア管の全集LPを購入してから、僕は、いろいろな指揮者の演奏で楽しんできました。

シューリヒトにも素晴らしい録音が残されています。

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シューリヒトの名盤 シューマンの交響曲第2番&第3番”ライン”

ロベルト・シューマン Robert Schumann(1810-1856)
交響曲第2番 ハ長調 Op. 61
Symphony No. 2 in C Major, Op. 61
1.(10:33) Sostenuto assai
2.(07:31) Scherzo
3.(08:47) Adagio espressivo
4.(07:21) Allegro molto vivace
total(34:12)

パリ音楽院管弦楽団 – Paris Conservatoire Orchestra
カール・シューリヒト – Carl Schuricht (指揮)
録音: July 1952, La Maison de la Mutualite, Paris, France

この曲は、シューマンの4曲の交響曲の中では、一番地味なものですが、僕は好きです。

初めて、クレンペラーでこの曲の魅力を知ったのですが、だんだんその大味な演奏に不満が出てきました。

その不満を解消してくれたのがシューリヒトの演奏です。

細部にまで陰影の富んだ表情を付けてそれが嫌味ではなく、聴き手の琴線に触れてくれるのです。

第3楽章のアダージョでも心に沁みる木管の響きがたまりません。

この曲にはシノーポリ指揮の名盤もありますが、僕の中では双璧と感じています。

※その後、ティントナーの名演にも巡り合いました。

ロベルト・シューマン Robert Schumann(1810-1856)
交響曲第3番 変ホ長調 「ライン」 Op. 97
Symphony No. 3 in E-Flat Major, Op. 97, “Rhenish”

1.(08:55) Lebhaft
2.(05:03) Scherzo: Sehr massig
3.(05:16) Nicht schnell
4.(04:30) Feierlich
5.(05:17) Lebhaft
total(29:01)

パリ音楽院管弦楽団 – Paris Conservatoire Orchestra
カール・シューリヒト – Carl Schuricht (指揮)
録音: June 1953, La Maison de la Mutualite, Paris, France

第3番「ライン」はよりロマンティックな表現で、速めのテンポの中に、得も言えぬニュアンスを散りばめています。

ポルタメントを使った弦の表情付けや金管の朗々とした響きなど魅力満載です。

この演奏に関して、評論家・福島章恭氏のコメントをご紹介します。

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シューリヒトの新旧の「ライン」はともに、この作品の最高の演奏である。特にパリ音楽院管との演奏は、数あるシューリヒトの録音の中でもとりわけ印象深いものだ。

第一楽章にはシューリヒト芸術のすべてである。冒頭から憧れの心が天を駆けめぐる。
雪解け水の奔流のように清冽な勢いを持った音楽は、水面に浮かぶ木の葉のようにときおり歩を緩めつつも、やがて激流に身を委ねる。

シューリヒト芸術の真骨頂は、再現部冒頭。第一ヴァイオリンがスコアに記された16分音符の刻みを放棄し、一オクターヴ上で大空に架かる虹のように憧れのテーマを歌うのだ。なんという美意識。シューマンもこの改変を歓んで承知したに違いない。

「交響曲CD 絶対の名盤」福島章恭著より

『カール・シューリヒト/デッカ録音全集』
※紹介しているCDは、『カール・シューリヒト/デッカ録音全集』に収録されています。

まとめ

シューマンは交響曲作家としては二流と見られているようですが、僕は好きです。
旋律や曲想は詩情に溢れロマンの薫りが漂っています。

シューマンは4つの交響曲を残していますが、その中で一番人気がないのは2番で、失敗作という人もいるくらいです。

でも僕はこの曲大好きで初めて聴いた中学生の頃から変わりません。

初めて聴いた演奏は、クレンペラー&フィルハーモニア管で、この曲の持つ力強さと脆さの両方を併せ持つような感じが惹かれたのかもしれません。

でもクレンペラーの演奏は立派ですが、何か大味でこの曲の魅力を伝えきれないもどかしがありました。

そんな時出会ったのは、このシューリヒト&パリ音楽院管の演奏です。

評論家の宇野功芳氏は、このLPジャケットのライナーノーツでシューリヒトの録音では不出来は皆無でどれも名演の名に恥じないとコメントしているくらいで、このシューマンの録音も飛びぬけた名演です。

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