こんにちは、
ともやんです。
今年は、アルトゥーロ・トスカニーニ(1867-1957)の生誕155年、没後65年に当たる年です。
偶然ですが、僕が生まれた年に亡くなっています。ただ僕は9月生まれなので、1月に亡くなったトスカニーニとは、全く時代は重なっていません。
まあ、そんなことはどうでもいいですが、そんな切りのいい数字の年でもあるので、今年はトスカニーニをより多く聴いて行きたいと思います。
ということで、まずベートーヴェンから。
トスカニーニ ベートーヴェン 交響曲全集
トスカニーニは、NBC交響楽団と2回ベートーヴェンの交響曲全集を残しています。
一つは1939年で、もう一つは1949年から52年に掛けてのもの。
個人的には、39年の70歳前半に録音され、まだ老けていない、まだ瑞々しさをさえ感じさせる演奏が好きです。
一方、その10年後に録音された演奏は、録音の良さを年齢を感じさせない矍鑠として表現と気迫に圧倒される録音です。
すでに80代も半ばを迎えようかと言う時の録音にも関わらず、さすがに39年の潤いを求めるのは難しいとしても最後まで志を持った演奏を完遂しようという意志の強さを感じさせるものです。
音楽プロデューサーで評論家の中野雄氏は、その著書の中で、次のように記しています。
“いろんな演奏にふれたあと、トスカニーニのCDを聴くと、一瞬「ああ、これは志を持った音楽だ」という思いで胸が熱くなる。”
特に第九は、85歳になっての録音がら、全く弛緩せず強靭は意志に貫かれた演奏です。
ぜひ、聴いて欲しい名演です。
トスカニーニ ベートーヴェンの交響曲第9番 1952
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
交響曲第9番 ニ短調 「合唱付き」 Op. 125
Symphony No. 9 in D Minor, Op. 125, “Choral”
作詞 : フリードリヒ・フォン・シラー – Friedrich von Schiller
1.(13:31) I. Allegro ma non troppo, un poco maestoso
2.(13:14) II. Molto vivace
3.(14:26) III. Adagio molto e cantabile – Andante moderato
4.(23:29) IV. Finale: Presto – Allegro assai
total()
アイリーン・ファレル – Eileen Farrell (ソプラノ)
ナン・メリマン – Nan Merriman (メゾ・ソプラノ)
ヤン・ピアース – Jan Peerce (テノール)
ノーマン・スコット – Norman Scott (バス)
ロバート・ショウ合唱団 – Robert Shaw Chorale
NBC交響楽団 – NBC Symphony Orchestra
アルトゥーロ・トスカニーニ – Arturo Toscanini (指揮)
[録音]1952年3月31日&4月1日,カーネギー・ホール
ベートーヴェン: 交響曲全集、ミサ・ソレムニス<完全生産限定盤> アルトゥーロ・トスカニーニ NBC交響楽団
20世紀演奏史に巨大な足跡を残した大指揮者アルトゥーロ・トスカニーニ。この1949~1953年の録音は、20世紀が生んだベートーヴェン演奏の最高の規範と讃えられる名盤中の名盤。
トスカニーニのベートーヴェンは同じ時代のフルトヴェングラーの対極に位置する、贅肉をきっぱりと削ぎ落とした厳しい造形に、ラインのはっきりとした歌を乗せていくスタイル。
彫像を思わせる硬質で厳格な造型には、燃焼度の高い熱情が常にあふれ、強靭なカンタービレ表現と相まって熱いパトスは、世紀を越えてベートーヴェンの改革的な交響曲を伝えています。
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