こんにちは、
ともやんです。
フルトヴェングラーのベートーヴェンの名盤が続きます。
フルトヴェングラーと言えばベートーヴェンですね。
特に1947年ナチスに協力した疑いが晴れて、戦後初めての演奏が、やはりベートーヴェンでした。
第6番“田園”と第5番でした。
特に第5番は、もう70年前の録音に関わらず、生々しい音で残されているのが嬉しいです。
さて、今日はウィーンフィルとのスタジオ録音から晩年の第5番と50年の第7番をご紹介します。
フルトヴェングラーとの出会い
司馬遼太郎の「竜馬はゆく」は、歴史上の人物、坂本龍馬を主人公とした爽やかな魅力あふれる青春小説としての傑作です。
僕はこの小説が好きで、20代、30代、40代に1回ずつ読み通しました。
そして現在、50代最後に読みたい本として読み始めました。
文庫本第一巻の108ページに出てくるこのシーンの説明が僕はトスカニーニとフルトヴェングラーの違いの表現として近いのではないかと思います。
以下引用しますと
竜馬は終生、餅はあくまでも餅にすぎぬ、
という考え方の持ち主だった。
腹がへったときに食えばよい。
しかし、武市は餅一つをみても単なる物質とはとらず、
そこに何らかの意義付けをしたがるのが性向だった。
だから、事ごとに逆らいあう。
そのくせこの現実主義者と理想主義者は、
どこかうまがあっていて、ひどく仲がいい。
これは、黒船騒ぎで出陣の用意をしている時、腹をすかした竜馬が、武市半平太の用意した餅を勝手に食べるシーンでの記述。
フルトヴェングラーのベートーヴェン 第5番&第7番
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
交響曲第5番 ハ短調 「運命」 Op. 67
Symphony No. 5 in C Minor, Op. 67
1.(08:37) I. Allegro con brio
2.(11:21) II. Andante con moto
3.(06:03) III. Allegro
4.(09:46) IV. Allegro
total(35:47)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 – Vienna Philharmonic Orchestra
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー – Wilhelm Furtwangler (指揮)
録音: 28 February / 1 March 1954, Musikverinsaal, Wien, Austria
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ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
交響曲第7番 イ長調 Op. 92
Symphony No. 7 in A Major, Op. 92
5.(13:07) I. Poco sostenuto – Vivace
6.(05:58) II. Allegretto
7.(04:08) III. Presto, assai meno presto
8.(09:28) IV. Allegro con brio
total(32:41)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 – Vienna Philharmonic Orchestra
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー – Wilhelm Furtwangler (指揮)
録音: 18-19 January 1950, Musikverinsaal, Wien, Austria
ベートーヴェン: 交響曲全集(2010リマスター)<限定盤> ヴィルヘルム・フルトヴェングラー
フルトヴェングラーのベートーヴェンに対する思いが伝わる名盤であり遺産! このBOXでの音源は、2010-2011年にアビー・ロード・スタジオのエンジニアにより、オリジナル・ソース(78回転レコードのメタル・マスターまたはアナログ・テープ)の選定から行われ、96kHz/24bitにてリマスターされたものです。
ワーナーミュージック・ジャパン
ベートーヴェン: 交響曲全集 (アナログLP盤)<数量限定初回生産盤>
フルトヴェングラーのベートーヴェンに対する思いが伝わる名盤であり遺産!このアナログLP盤での音源は、2010-2011年にアビー・ロード・スタジオのエンジニアにより、オリジナル・ソース(78回転レコードのメタル・マスターまたはアナログ・テープ)の選定から行われ、96kHz/24bitにてリマスターされたものを使用。180gアナログLP盤仕様。曲を詰め込まずに比較的余裕のあるカッティングとなっております(アナログ盤時代の全集は7枚組でした)。
ワーナーミュージック・ジャパン
つまり現実主義者がトスカニーニ。
理想主義者が、フルトヴェングラーというわけです。
実際は、こんな単純ではないでしょうし、二人は、特にトスカニーニは、後年ナチスに協力したとしてフルトヴェングラーを大いに嫌ったようです。
第5番「運命」は、54年という亡くなる年の録音で、これがフルトヴェングラーかと思うほど、虚飾を排し整然とした演奏で、しかもさすが響きの充実度は高い演奏です。
こんな演奏を聴くと長命が多い指揮者のなかでまだ68才で亡くなったのは惜しいといわずにはいられません。
第7番は、50年の録音ということで、もっと動的でダイナミックな演奏です。
でも第2楽章の深沈として趣きは、人生の辛さ、はかなさを感じさせるセンチメンタルなもので、後ろ髪を引かれるような演奏です。
だた、録音が古い分、第5番に比べ音同士が混濁する部分があるのが残念です。
もっと長生きしていたらクレンペラー以上の凄い演奏を遺していたかもしれません。
フルトヴェングラー CDベスト10 宇野功芳編
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