こんにちは、
ともやんです。
「オットー・クレンペラー・コレクション」は、CD72枚組の聴きごたえ充分なボックスセットです。
ヒストリカル系レーベル「VENIAS(ヴェニアス)からリリースされています。クレンペラーの非商業録音を集めた大規模なセットで、ライブ録音と放送録音から収録されたもので、1934年ニューヨーク・フィルとのブルックナー交響曲第9番から1963年のマーラー『復活』までの約30年間の記録が収められています。
クレンペラーと言うと、膨大なEMIのセッション録音の印象から、クールでリアル、そしてスケールの大きな演奏をする人というイメージですが、本人自身、スタジオ録音よりも公演を録音する方が好きだ、と語っていることから、ここに収録されている演奏は、新たなクレンペラーの発見と思います。
また、いくつものオーケストラとの共演が収められているので、それぞれのオーケストラの響きや時代と共に変わるクレンペラーの演奏スタイルを楽しめるセットです。
今回は、その中から1956年5月13日にコンセルトヘボウ管を指揮した演奏をご案内します。
クレンペラー ベートーヴェン コンセルトヘボウ管と
コレクションでは、第7番が21枚目、第6番が24枚目に収録されています。
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
交響曲第7番 イ長調 Op. 92
Symphony No. 7 in A Major, Op. 92
1.(13:02) I. Poco sostenuto – Vivace
2.(10:02) II. Allegretto
3.(07:57) III. Presto, assai meno presto
4.(07:49) IV. Allegro con brio
total(38:50)
コンセルトヘボウ管弦楽団 – Concertgebouw Orchestra
オットー・クレンペラー – Otto Klemperer (指揮)
録音: 13 May 1956
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ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
交響曲第6番 ヘ長調 「田園」 Op. 68
Symphony No. 6 in F Major, Op. 68, “Pastoral”
1.(13:27) I. Awakening of Cheerful Feelings Upon Arrival in the Country: Allegro ma non troppo
2.(14:05) II. Scene by the Brook: Andante molto mosso
3.(06:37) III. Merry Gathering of Country Folk: Allegro
4.(03:43) IV. Thunderstorm: Allegro
5.(08:16) V. Shepherd’s Song: Happy and Thankful Feelings after the Storm: Allegretto
total(46:08)
コンセルトヘボウ管弦楽団 – Concertgebouw Orchestra
オットー・クレンペラー – Otto Klemperer (指揮)
録音: 13 May 1956
クレンペラーは、ベートーヴェンの交響曲を得意としていて、その中でも第7番を特に得意としていたようです。
ちなみにこのコレクションの中には、ベートーヴェンの交響曲が45曲収録されています。そして曲別では、収録数の多い順に、第7番が8曲、6番が6曲、3番・5番・8番がそれぞれ5曲、その他の1番・2番・4番・9番が4曲。意外と満遍なく収録されています。
第7番は、冒頭から覇気溢れる響きに魅せられますが、終楽章だけ後年のスローテンポを彷彿とさせる克明な演奏でこれがまた凄いです。
田園も開始からスローテンポで、逆に第3楽章からより遅くなりその沈み込むような魅力は格物です。
一般の田園のイメージとは程遠い演奏ですが、唯一無二の演奏として貴重なものだと思います。
『オットー・クレンペラー・コレクション』
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ぜひ、聴いてみてください。
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