こんにちは、
ともやんです。
ドイツ・グラモフォン創立125周年記念、第4作目の紹介です。
ベートーヴェン、ブラームス、そしてJ.S.バッハなどドイツ音楽の権威、ヴィルヘルム・ケンプの独奏にパウル・ファン・ケンペン&ベルリン・フィルという強力なサポートによるベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番&5番「皇帝」です。
ケンプ ベートーヴェンピアノ協奏曲全集 1953
ヴィルヘルム・ケンプによるベートーヴェンのピアノ協奏曲全集は、61年のステレオ録音のライトナー&ベルリン・フィルによる録音が有名です。
その8年前の53年録音のファン・ケンペン&ベルリン・フィルとのピアノ協奏曲全集とピアノソナタ全曲も重要なものです。
しかもまだ50代だったケンプ全盛期の録音で聴いていても覇気溢れる演奏でワクワクしてきます。
ケンプ 来日公演 1954
ヴィルヘルム・ケンプは、第二次大戦後しばらくの活動は、ドイツ国内に限られていました。しかし50年代に入ってから再び国際的な活動を始めました。
1953年にファン・ケンペンとの録音後、1954年には戦後初めて来日公演ツアーを行いました。各地で30回に及ぶ演奏会を開き熱狂的な歓迎を受けました。
また広島の平和記念聖堂ではドイツ政府から寄贈されたオルガンでバッハのオルガン作品を演奏しました。なおこの時の録音は、NHKで録音されドイツ・グラモフォンからレコード化され、売上の一部は日本赤十字を通じて広島と長崎の被爆者救済基金に寄付されました。
ケンプ ベートーヴェン ピアノ協奏曲第4番&5番「皇帝」
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
ピアノ協奏曲第4番 ト長調 Op. 58
Piano Concerto No. 4 in G Major, Op. 58
1.(16:56) I. Allegro moderato
2.(05:18) II. Andante con moto
3.(10:52 III. Rondo: Vivace
total(33:06)
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ピアノ協奏曲第5番 変ホ長調 「皇帝」 Op. 73
Piano Concerto No. 5 in E-Flat Major, Op. 73, “Emperor”
4.(20:30) I. Allegro
5.(07:49) II. Adagio un poco moto –
6.(10:39) III. Rondo: Allegro
total(38:58)
ヴィルヘルム・ケンプ – Wilhelm Kempff (ピアノ)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 – Berlin Philharmonic Orchestra
パウル・ファン・ケンペン – Paul van Kempen (指揮)
録音: 1953
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番・第5番≪皇帝≫ ヴィルヘルム・ケンプ パウル・ファン・ケンペン ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ベートーヴェンの大家として知られるピアニスト、ヴィルヘルム・ケンプ。虚飾のないケンプの解釈は、ベートーヴェン演奏のひとつの模範として今日まで尊敬され、聴き継がれています。
モノラル成熟期の1950年代にパウル・ファン・ケンペンと録音したベートーヴェンの協奏曲は、後年のステレオ再録音とは異なる瑞々しい生命力に満たされています。フルトヴェングラー時代末期のベルリン・フィルの力強いサウンドとともに、戦前のベートーヴェンの演奏様式を記録した貴重な音楽遺産です。
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