こんにちは、
ともやんです。
クレンペラーは難儀な人だったようで、なにかと逸話の絶えない人でした。
また事故や怪我も多く、1958年10月にはチューリッヒの自宅で、寝たばこが原因で大やけどを負い、1年近く活動できませんでした。
今日は、その大やけど直前の1958年9月にルツェルン音楽祭に客演してベルリン・フィルを指揮した演奏を聴きました。
クレンペラーのブルックナー
クレンペラーという人は、なにかとむらっ気のあった人のようで、J.S.バッハから現代音楽までの幅広いレペートリーを持ちながら、作曲家によっては偏愛する作品があったり、逆に全く演奏もしくは録音の残っていないものもあります。
例えば、マーラーは、第1番「巨人」、第3番、第5番、第8番は、録音が残っていません。それはたまたまなのか、それともこの4つの交響曲を演奏しなかったのか、わかりません。
第8番は千人の交響曲と言われるくらい大規模なもので、普通でも上演されることは少ないですが、他の3曲はどうして録音が残っていないのでしょうか?
それに引き換え、第2番「復活」は、いくつも録音が残されていて、上演回数も多かったようです。
そしてブルックナーにしても4番以降のみ録音が残っています。
クレンペラー ベルリン・フィル ブルックナー交響曲第7番
アントン・ブルックナー – Anton Bruckner (1824-1896)
交響曲第7番 ホ長調 WAB 107 (1885年稿・ノヴァーク版)
Symphony No. 7 in E Major, WAB 107 (1885 version, ed. L. Nowak)
1.(19:47) I. Allegro moderato
2.(19:13) II. Adagio – Sehr feierlich und sehr langsam
3.(09:26) III. Scherzo: Sehr schnell
4.(14:02) IV. Finale: Bewegt, doch nicht schnell
total(62:28)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 – Berlin Philharmonic Orchestra
オットー・クレンペラー – Otto Klemperer (指揮)
録音: 03 September 1958, Luzern, Switzerland
ブルックナー:交響曲第4番、第6番、第7番(ベルリン・フィル/ケルン西ドイツ放送響/ロイヤル・コンセルトヘボウ管/クレンペラー)(1954-1961)
クレンペラーは、もともと即物的でテンポも速めでした。ブルックナーも例外ではなく、ブルックナーの魅力でもあるヨーロッパの自然の息吹を感じさせる潤いのある響きがもっと欲しいなと思うことがあります。
ところがこのベルリン・フィルとの演奏には瑞々しい響きを感じるのです。
ぜひ、聴いてほしい名演です。
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