クレンペラー ラスト・コンサート

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こんにちは、
ともやんです。

オットー・クレンペラー(1885-1973)
今日は命日。

2m近い体躯を持ち、国家、宗教、人種などあらゆる差別と闘い、度重なる病や事故による怪我を克服して88歳の生涯を全うした不屈の精神の持ち主。

その音楽は、ヤワな感傷などを入りこむ余地もないようながら、特に70歳を越えてからのEIMのステレオ録音では、泰然として広々と俯瞰するような演奏が素晴らしかった。

そんなクレンペラーの最後のコンサートの録音を聴きました。
曲目は、ブラームスの交響曲第3番。

過去の怪我の後遺症などである時から車椅子に座っての指揮で、しかも手も不自由だったが、音楽への情熱は衰えることがなく、新しいことへの挑戦を続けていたクレンペラー。

堅固な構成の中に常に楽器のバランスを考え、木管がクリアで聴こえてくるのは以前からのクレンペラーの流儀ですが、このブラームスではよりオーボエが印象的です。

ぜひ、聴いて欲しい録音です。

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クレンペラー ラスト・コンサート ブラームス交響曲第3番

ヨハネス・ブラームス – Johannes Brahms (1833-1897)
交響曲第3番 ヘ長調 Op. 90
Symphony No. 3 in F Major, Op. 90

1.(13:04) I. Allegro con brio
2.(08:17) II. Andante
3.(06:12) III. Poco allegretto
4.(09:13) IV. Allegro
total()

ニュー・フィルハーモニア管弦楽団 -New Philharmonia Orchestra
オットー・クレンペラー – Otto Klemperer (指揮)
1971年9月26日 ロイヤル・フェスティヴァル・ホール、ロンドン(ライヴ)(MONO)

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クレンペラー・ラスト・コンサート(1971年ライヴ)

1971年9月26日のコンサートは、クレンペラーが”ライヴ”による音楽作りに別れを告げることを意図して行なわれたものではなかった。86歳にして、この指揮者はまだ現役の音楽家であり続けることを望んでいた。

スウェーデン生まれのピアニスト兼作曲家で、クレンペラーの音楽活動を親身に手助けしたオットー・フロイデンタールによれば、「彼は録音には興味がなかったし、熱い感情をまったく抱いていなかった。彼にとって録音セッションはコンサートのためのリハーサルだった」。

ブラームスの後期のキャリアにより深い興味を抱いていたクレンペラーは、この作品(3番)の難しい管楽器のバランスに取り組むことを楽しんでいた。晩年になっても衰えないクレンペラーの”いつも新しいことに挑戦したい”という意欲はリハーサルに表れている。

第1楽章で、彼はブラームスの管楽器の書法をできるだけ鮮明にしようと努めており、ある時点でオーボエに”大声で歌わせ”、弦楽器の音量を下げている。また弦楽のパートのエスプレッシーヴォの記号を最大限に生かし、ホルンから重要なカウンターメロディを引き出し、しばしばppの記号をpppで演奏させようとしている。注意深い聴取、静かな考察、主に左手で演奏を導く技法によって、彼の意図はすべて達成された。

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