フルトヴェングラー ベートーヴェン交響曲第1番&第3番”英雄” LP盤

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こんにちは、
ともやんです。

前回に引き続き、フルトヴェングラー&ウィーン・フィルのコンビによるベートーヴェンの交響曲を聴きました。

今回は、第1番と第3番”英雄”です。

共に得意としていた作品で、”英雄”は、9種類もしくは10種類の録音が残されています。
また第1番は、5種類残されていますが、1950年以降の最後の約4年間の記録です。

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フルトヴェングラー&ウィーン・フィル 幻の全集

1950年1月25日から31日に掛けてフルトヴェングラーとウィーン・フィルによるベートーヴェンの交響曲第7番の録音が行われました。

この時、ベートーヴェンの交響曲全集の企画としてスタートしたのかどうかわかりません。しかし、事実を辿るとこの後、52年に第1番、第3番”英雄”、第4番、第6番”田園”が同じコンビでスタジオで録音されています。

もう事実上のベートーヴェンの交響曲全集の企画としてスタートしていたと言ってもいいと思います。

さて、ウィーン・フィルによるベートーヴェンの交響曲全集というとハンス・シュミット=イッセルシュテットと1965年から69年に掛けて行われたステレオ録音が最初です。
これはベートーヴェンの交響曲全集のスタンダードとしてアナログの名録音と相まって永遠の名盤だと思います。

フルトヴェングラーは、亡くなる年の54年に第5番をウィーン・フィルとスタジオで録音しているので、その時点であと第2番と第8番、そして第9番を残すのみとなっていました。

当時のEMIのプロデューサーは、ウィルター・レッグでしたので彼の頭の中には当然第2番と第8番を録音して、最悪第9番は、51年のバイロイトのものを使おうという考えがあったの想像します。

しかし、第2番と第8番の録音は行われず全集とはならず、しかも第9番も録音していないので結局ウィーン・フィル史上初のベートーヴェンの交響曲全集は幻となってしまったのでした。

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フルトヴェングラーによる最高の第1番と第3番”英雄”

第1番に関しては、54年3月にシュツゥットガルト放送響とのライブ録音で枯れた名演がありますが、

やはりフルトヴェングラーが残した第1番の録音ではこれが最高とだと思います。
宇野氏の著述には、”当時のフルトヴェングラーの円熟味が、聴衆がいないからこそ、いっそう見事に発揮された名演であり、ムジークフェライン・ザールで聴くウィーン・フィルの、あのまろやかな、こくのある音色が如実にとらえられた名録音でもある。”とあります。

第3番は、全曲としては9種類あるようです。
その中でも特に有名なのが、1944年12月のウィーン・フィルとのライブ録音です。これは俗に”ウラニアの英雄”と呼ばれていて、ウラニアというレーベルが、フルトヴェングラーの許可を取らないで発売して問題になったというものです。

ただ、そんな経緯はさておき演奏自体は全盛期のフルトヴェングラーのライブを捉えた素晴らしいもので、僕も一番好きな録音です。

中学生の時に買ったこのLPが、僕の英雄の演奏のスタンダードになっていて、その後、他の演奏がなかなか馴染めなかったものです。

今回ご紹介する52年のスタジオ録音は、動的な動きはかなり抑えられていて、こくのある演奏の味わいが素晴らしいです。

結局、録音も含めるとこの録音がフルトヴェングラーの代表的な”英雄”ですね。

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フルトヴェングラー ベートーヴェン交響曲第1番&第3番”英雄”

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
交響曲第1番 ハ長調 Op. 21
Symphony No. 1 in C Major, Op. 21

1.(07:56) I. Adagio molto – Allegro con brio
2.(07:24) II. Andante cantabile con moto
3.(03:53) III. Menuetto: Allegro molto e vivace
4.(06:26) IV. Finale: Adagio – Allegro molto e vivace
total(25:39)

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 – Vienna Philharmonic Orchestra
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー – Wilhelm Furtwangler (指揮)
1952年11月24,27&28日、ウィーン楽友協会

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交響曲第3番 変ホ長調 「英雄」 Op. 55
Symphony No. 3 in E-Flat Major, Op. 55, “Eroica”

5.(16:08) I. Allegro con brio
6.(17:20) II. Marcia funebre: Adagio assai
7.(06:31) III. Scherzo: Allegro vivace
8.(12:17) IV. Finale: Allegro molto
total(52:16)

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 – Vienna Philharmonic Orchestra
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー – Wilhelm Furtwangler (指揮)
1952年11月26&27日、ウィーン楽友協会

【使用音源】
2021年Studio Art & Sonによる、オリジナル・マスターテープからの24bit/192kHzリマスター音源

ベートーヴェン: 交響曲第1&3番 (2021年リマスター音源使用アナログLP盤)<限定盤> ヴィルヘルム・フルトヴェングラー ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

フルトヴェングラーは何度も何度もベートーヴェンの交響曲を演奏し、最後の数年間でコンサートプログラムとしてますます支配するようになりました。

フルトヴェングラーは、ドイツの伝統的な指揮者としての集大成でした。その見解では、楽譜は真実の一部しか伝えてないといいます。有名な批評家ネヴィル・カーダスによると「フルトヴェングラーは、印刷された楽譜は最終的な声明とは見なさず、想像力に富んだ概念の非常に多くのシンボルと見なし、常に変化し、常に主観的に感じられ、それを実現した」と語っています。

この1952年のウィーン楽友協会でのスタジオ録音での「英雄」の最初の動きは、彼の柔軟でありながら有機的なテンポの扱いの素晴らしい例といえましょう。

ドラマのように絶え間なく変化する脈動に応じてテンポが変化されますが、すべてが駆動され、単一の根底にある衝動によって浸透されます。同時に、バランスと明快さに対する指揮者の関心は、私たちがすべてを聞くようなものです。

すべてのメロディラインが光り輝くように聞こえ、すべての鋭いアクセントが物語っています。叙情性と英雄的な対立は、歓喜の再創造という単一の行為に融合されています。
ワーナーミュージック・ジャパン
タワーレコード・オンラインショップの掲載より

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