クレンペラー&フィルハーモニア管 ベートーヴェン第九 ライブ

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こんにちは、
ともやんです。

今日も「フィルハーモニア管 創立75周年記念歴史的録音集」に収録されている録音をご紹介します。

フィルハーモニア管と言えば、この人を忘れるわけにはいきません。

オットー・クレンペラー(1885-1973)
僕が一番尊敬する音楽家の一人です。

正直器用な人ではなかったようです。

大きな怪我や病に何度も襲われながらもその都度に復帰。
不自由な身体にも関わらず、懸命に振る指揮も不鮮明だったそうですが、その偉大さにオケは必死に付いていき、見事な演奏を繰り広げたそうです。

この人が現代も20世紀を代表する指揮者として認識されるのは、やはりフィルハーモニア管との膨大な録音が残されているからです。

ただ、50年代の終わり頃以降のステレオ録音は、出来不出来のムラがあり、いいものもその遅いテンポで、克明な表現だが、本当の真価が伝わらないように僕は思っています。

もちろん、僕はそんな演奏も大好きですが、やはりせめて50年代前半から中頃の演奏を聴くと、この人は本来覇気の溢れる生き生きとした音楽を奏でるリアリストなんだな、と感じると思います。

さて、収録されているベートーヴェンの第九は凄いです。

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クレンペラー ベートーヴェンツィクルス 1957

フィルハーモニア管の創設者ウォルター・レッグは、1957年にフィルハーモニア合唱団を創設する計画を打ち出しました。

そして、バイロイトのコーラス・トレイナーとして有名なウィルヘルム・ピッツを招聘し、合唱団のデビューをクレンペラーの第九で飾ると発表したのです。

そしてその第九のコンサートは、1957年10月から始まるクレンペラー指揮のベートーヴェン・チクルスの最後の打ち上げになるように予定されました。

このチクルス(連続演奏会)では、ベートーヴェンの全交響曲をはじめ、5つのピアノ協奏曲とヴァイオリン協奏曲に主要な序曲を加え行われました。

ソリストは、ピアニストがクラウディオ・アラウ、ヴァイオリニストは、トッシー・スピヴァコフスキーが起用されました。

そして、同じ交響曲を週に2回ずつ演奏し、序曲と協奏曲を入れ換えながら進めていくとプログラムでした。

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クレンペラー 響きの秘密

クレンペラーが指揮すると細部の音まで実によく聞こえると感じますが、
巨匠たちの音、巨匠たちの姿』植村攻著によるとその響きの秘密は次のような試みから出ていたのかもしれません。

植村攻氏は、羨ましいことにそのチクルスの全ての演奏を聴いたそうですが、同じ曲を2回演奏する都度、ヴィオラとチェロの位置が入れ替わっていることに気付きました。

植村氏は、知り合ったフィルハーモニア管の若いヴィオラ奏者に尋ねてみたところチェロやヴィオラだけではなく、金管や木管も演奏の都度、位置を変えていたと答えました。

それについてクレンペラーは「こんな機会は滅多にないから、どう響きが違うか試しているのだ」と語っていたそうです。

また、クレンペラーの指揮では、木管がよく聴こえてきますが、マーラーの曲を演奏した時は。作曲家の指示はないけど木管奏者を一人増やしたなど言うことあったそうです。

そんなところにクレンペラーの響きの秘密があったのかもしれません。

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クレンペラー&フィルハーモニア管 ベートーヴェン第九 ライブ1957

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
交響曲第9番 ニ短調 「合唱付き」 Op. 125
Symphony No. 9 in D Minor, Op. 125, “Choral”
作詞 : フリードリヒ・フォン・シラー – Friedrich von Schiller

1.(16:55) I. Allegro ma non troppo, un poco maestoso
2.(15:30) II. Molto vivace
3.(15:00) III. Adagio molto e cantabile – Andante moderato
4.(24:20) IV. Finale: Presto – Allegro assai
total(71:45)

オーゼ・ノルドモ=レフベルイ – Aase Nordmo-Lovberg (ソプラノ)
クリスタ・ルートヴィヒ – Christa Ludwig (メゾ・ソプラノ)
ワルデマール・クメント – Waldemar Kmentt (テノール)
ハンス・ホッター – Hans Hotter (バス・バリトン)
フィルハーモニア合唱団 – Philharmonia Chorus
フィルハーモニア管弦楽団 – Philharmonia Orchestra
オットー・クレンペラー – Otto Klemperer (指揮)
録音: 15 November 1957, Kingsway Hall, London

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フィルハーモニア管弦楽団は、1945年に誕生して以来名声のある名前であり、旧EMIの伝説のプロデューサーであるウォルター・レッグによってEMIの録音のためのオーケストラとして設立されました。

世界的な偉大なアーティストらとの共演の歴史は、現在ワーナークラシックのカタログに数多くの画期的な録音が刻まれています。ここに収録されている音源は、1946年から1964年までの期間を対象としています。

カラヤン、フルトヴェングラー、トスカニーニ、クレンペラー、ジュリーニ、カンテッリなどの名指揮者だけでなく、デニス・ブレインなどの首席演奏者の演奏にも光があてられています。

オリジナル・マスターテープからリマスターされた音源によって収録されていますが、多くの音源が2019年、Studio Art & Sonによる24bit/192kHzリマスター音源が使用されています。

1958年4月7日、クレンペラー指揮によるR.シュトラウスの「ドン・ファン」「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」の、ロイヤル・フェスティヴァル・ホールでのライヴは、BBCが録音をしていたものを特別に初出音源として収録されています(CD14)。

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