フルトヴェングラー ブラームス交響曲第2番 亡命直前の凄演

フルトヴェングラー

こんにちは、
ともやんです。

戦中のフルトヴェングラーという6枚組CDがキングインターナショナルから出ています。
1942年から45年のまさに第二次世界大戦中のフルトヴェングラーの録音を集めたCDです。

当時フルトヴェングラーは、56歳から59歳で、もっとも脂ののっていた時期で、そんな時期が、忌まわしい戦争、しかもドイツはナチスという恐怖の支配下にあり、悲劇としかいいようがありません。

でも、その中で繰り広げられたフルトヴェングラーの演奏は、遺されたものからその凄まじさに心を打たれ、まさに後世に永遠に遺すべきだと思います。

さて、「戦中のフルトヴェングラー」から聴いたブラームス交響曲第2番が、頭から離れず、続けて3回も聴いてしまいました。

今日は、このブラームスの交響曲第2番の演奏を中心に書きたいと思います。

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フルトヴェングラー ブラームス交響曲第2番 1945年1月

フルトヴェングラーのブラームス交響曲第2番は3つの録音が遺されています。

年代順で記すと。

1945年1月28日~29日 ウィーンフィル(ライブ)
1948年3月22日~25日 ロンドンフィル
1952年5月7日 ベルリンフィル(ライブ)

それぞれ特筆すべき演奏で、鑑賞という基準で選べば、一番新しい52年です。
しかし、45年のウィーンフィル盤は、第二次大戦末期、しかもフルトヴェングラーが命からがらスイスに亡命する直前のもの、そこには明日も知れぬ、もしかして最後の演奏になるかもしれないという鬼気迫る雰囲気が漂っています。

それはフルトヴェングラーだけではなくオーケストラのメンバーもそうで、そして観客も命を賭けてムジークフェラインザールに来ているのです。

ブラームスの第2番というと田園交響曲と言われるほど、ブラームスの交響曲に中では穏やか曲です。しかも第1番を推敲に推敲を重ね、長年かけて作曲したのとは対象的に短期間で完成しています。

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フルトヴェングラーの指揮は、第1楽章は出だしはゆったりですか、主部に入ってから速めのテンポで煽るように展開します。

特に凄いのは第2楽章です。こんなおどろおどろしい演奏はないでしょう。金管が呪いのように咆哮し、ティンバニーは、雷鳴の如く打ち鳴らされます。

そして終楽章は、凄まじいテンポでコーダになだれ込みます。

この演奏の後で、52年のライブを聴くと同じ指揮者かと思うほど、理路整然として演奏で驚かされます。

なお、録音は良くありません。しかしm聴いていくうちに気になくなり、逆にその録音の古さが生々しさを感じさせます。

フルトヴェングラーは、この演奏のあと2月4日のベルリンでのコンサートをキャンセルし、ゲシュタポの追跡から逃れて2月7日にスイスに逃れたのでした。

どちらかというと世渡り下手というイメージのフルトヴェングラーですが、生死を分けた脱出劇でした。

ブラームス交響曲第2番 フルトヴェングラー亡命直前ライブ

ヨハネス・ブラームス – Johannes Brahms (1833-1897)
交響曲第2番 ニ長調 Op. 73
Symphony No. 2 in D Major, Op. 73

1.(14:16) I. Allegro non troppo
2.(10:09) II. Adagio non troppo – L’istesso tempo, ma grazioso
3.(05:48) III. Allegretto grazioso (quasi andantino) – Presto ma non assai
4.(08:24) IV. Allegro con spirito
total(38:48)

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 – Vienna Philharmonic Orchestra
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー – Wilhelm Furtwangler (指揮)
録音:1945年1月28日~29日 ムジークフェラインザール、ウィーン(ライブ)

『戦中のフルトヴェングラー(6CD)』

「フルトヴェングラーの最高の演奏というと、戦時中の録音に着目するのが習いとなっている」(ジョン・アードイン『フルトヴェングラー・グレート・レコーディングズ』藤井留美訳、音楽之友社刊)
戦火まじえる激動の時代にあっても、自らの芸術活動に命を懸けたフルトヴェングラー。1942年3月の「第九」から、戦時中最後のコンサートとなった45年1月の「ブラームス2番」まで、巨匠の”最高の演奏”9曲をCD6枚組に集成。ファン必携!壮絶な爆演の数々が2017年最新デジタルリマスター音源でよみがえります!1942年よりフルトヴェングラー指揮の演奏会が全欧に向け放送されるようになり、ドイツ帝国放送局がコンサートのライヴ録音や聴衆不在の通し録音を行いました。この9曲はその”戦中のマグネットフォン録音”として有名なものです。音質自体は、76cm/秒速のテープにメインマイク1本によるワンポイント録音と、アナログ・テープ録音方式としては理想的といってよいかもしれません。これらの録音テープは終戦後ソ連に持ち帰られ、露メロディアからLPが発売されました。この板おこしで英ハンター社がユニコーン・レーベルのLPを発売。また、一部の曲はコピーテープが西ドイツ内の放送局に遺されていて、このテープ系音源をもとに仏ターラ等がCDを制作しています。有名な録音だけに、これまで各社から盤おこし系、テープ系と数多くの復刻CDが発売されてきましたが、今回、”復刻CDの決定盤”とすべく、キングインターナショナルが独自で音源を調達して復刻するものです。戦時中の巨匠の内奥にまで迫った衝撃の音再現にご注目ください。
キングインターナショナル

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